初午とスミツカレ

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更新日:2020年07月19日

立春過ぎの最初の午の日を「初午」と言い、全国各地で稲荷様をお祀りします。市内でも稲荷様の祭日として、稲荷神社のある地区では当番が神社に集まり祭典を行い、個人のお宅でも屋敷神の稲荷様にお供えを上げお祀りします。

初午でよく行われていた行事に、「初午のお籠り」がありました。現在では行われなくなっているこの行事は、ムラの男の子どもたちが、近くの稲荷神社やムラの鎮守などに集まり、初午の前日の夕方から初午当日の朝にかけてお籠りをするというものでした。お籠りの前には、子どもたちがお賽銭を集め、このお賽銭でお菓子などを買って分けていたそうです。

また、この初午行事に欠かせない食べ物が「スミツカレ」です。作り方は地域や家によって少しずつ違いがあったりしますが、ここではその一例を紹介します。

1 大豆は煎って薄皮をむきます。板に載せ、桝の底でこすると簡単にむけます。大豆は節分の豆まきの時のものです。

2 大根をおろして鍋に入れ、煎った大豆と酒粕を加え煮込みます。普通のおろし金でもできますが、竹の歯のダイコンツキを使うと味が良いそうです。

3 大豆が柔らかくなったところで砂糖と醤油で好みの味付けにしてできあがり。

こうして作ったスミツカレは、稲荷様・神棚・仏壇・農機具・お竈様などに供えられ、家族でおいしく食べるそうです。

郷土料理の「スミツカレ」、皆さんも一度作ってみてはいかがでしょうか。

ダイコンツキと高橋家(大字惣新田)のスミツカレ

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