熊倉良助ゆかりの御殿飾り雛

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更新日:2020年07月19日

郷土資料館の収蔵資料に、幸手ゆかりの実業家の熊倉良助が愛娘のためにあつらえたと伝えられているとても豪華な「御殿飾り雛」があります。

私たちになじみ深い「段飾り」は江戸時代に始まり、江戸を中心に発展していきました。その一方で、上方では「御殿飾り」という形式の雛飾りが普及しました。明治時代から大正時代にかけて京阪神地域で人気が高く、太平洋戦争後には西日本一帯に流行しましたが、昭和30年代中ごろには「段飾り」の雛飾りに押され消滅していきます(日本玩具博物館のホームページより)。

熊倉良助は、明治8年(1875)4月、上高野村で木綿商を営む熊倉亀次郎の二男として生まれました。15歳のとき、東京に移り、深川の米穀市場の店員となって商売を学び、22歳で深川区佐賀町に米穀店を開業しました。

以降、持ち前の行動力で、東京、横浜、大阪、神戸をはじめ全国に事業を展開していきます。39歳のときには、その莫大な資産を元手に、南満州鉄道をはじめ、猪苗代水力電気、九州炭鉱汽船など国内外の有力諸会社の大株主となり、実業界にその名をとどろかせるようになります。

その一方で、災害や凶作、さらに米価の大暴騰にあたり、私財を投じて罹災者に施米を行うなど、社会的な公益事業や慈善事業に積極的に取り組むという一面もありました。

郷土資料館ではこの実業家 熊倉良助ゆかりの御殿飾り雛を、毎年雛まつりの時期に合わせて、エントランスホールに展示します。

是非一度は、豪華な『御殿飾り』のお雛様をご覧ください。

 

 市民ボランティアの皆さんと張り子の

吊るし飾りにも挑戦しました

     調度品が豪華な御殿飾り雛

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