民具資料館の収蔵資料
民具資料館は、中川のほとりにある、元の吉田中学校の木造校舎を利用して、昭和59年(1984)に開館し、民具資料や歴史資料を展示しています。
収蔵する民具資料は、昭和55年(1980)7月に開始した「民具を集める運動」によって収集された資料が核となっています。この運動は、当時の文化財関係委員を実行委員の中心とし、各区長や多くの住民のみなさんの協力により行われたものです。

かつての市民の暮らしを支えた民具資料をたくさん展示しています。
当時は、高度経済成長期を経て、生活環境が著しく変化していました。そうした中で、かつて人々の暮らしを支えた農具や職人の道具、生活用具は、役割を終え失われつつありました。
そうした古い道具を文化財の視点から地域の生活文化史を伝える民具資料ととらえ、後世の市民に受け継ごうとしたのがこの「民具を集める運動」だったのです。
今となっては得難い多くの民具は、運動実施後、30有余年を経たこの平成の世に、江戸から明治、そして大正、昭和という日本の激動の時代を過ごした幸手の先人たちの暮らしや文化を伝える貴重な資料として、その重要性をさらに増しています。
【お知らせ】
平成30年10月に幸手市郷土資料館が開館しました。この記事の「民具資料館」は、現在「民具資料展示室」としてひきつづき民具資料を展示公開しています。
懐かしい空間が楽しめる、と好評をいただいておりますので、ぜひ一度ご来館ください。
更新日:2020年07月19日