吉田中学校と民具資料館
新築間もないころの校舎
(吉田中学校卒業アルバム)
東公民館に隣接する民具資料館の建物は、昭和24年(1949年)に竣工した吉田中学校の木造平屋建ての校舎を利用したものです。
ここで、中学校という義務教育制度の歴史について少し説明しましょう。『幸手市史通史編2』によると、「第二次世界大戦終戦後、初等科6年、高等科2年の国民学校が廃止され、1947年に公布された学校教育法に基づく小学校6年、中学校3年の現行学校制度スタートした」とあります。いわゆる「6・3制」による新制中学校の始まりを説明しています。
ところが、当時は戦後間もない時期で各町村の財政状況は厳しく、制度は始まったものの、中学校の校舎建設は、市域でもなかなか進まなかったようです。
吉田村では、まず1947年に村役場や観音院、収蚕所を校舎に充て、吉田村立吉田中学校が設立されました。その後、1948年12月には、新校舎建設の第1期工事が起工し、1949年5月25日に完成しました。
この平屋校舎が、今の民具資料館です。鉄筋コンクリートの校舎とは違い、木の温もりが感じられる館内に入ると、昔にタイムスリップしたようで、懐かしさで胸いっぱいになるという人もいらっしゃいます。
【お知らせ】
平成30年10月に幸手市郷土資料館が開館しました。この記事の「民具資料館」は、現在「民具資料展示室」として、ひきつづき民具資料を展示公開しています。
ぜひ一度、ご覧ください。
更新日:2020年07月21日