伝統行事

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更新日:2023年09月14日

水辺の祭り

 大杉祭りは、大杉様を祀った各地の神社で7月に行われています。7月は暑さと雨で疫病がはやりやすい時期であり、昔の人々は御輿やお囃子によって悪疫退散を願いました。大杉様は水神信仰のひとつで、江戸時代に漁業や舟運に関わる人々の信仰を集めた茨城県桜川村の大杉神社に由来すると考えられています。大杉様のほかにも、金比羅様、水天宮、弁財天、九頭竜神などの水神が市内各地に祀られています。

男性の方々が、おみこしを担いでいる幸宮神社の大杉祭り(昭和27年)の白黒写真

【幸宮神社の大杉祭り(昭和27年)】

出典:幸手歴史物語川と道

水にかかわる行事と伝説

 幸手は昔から幾度も水害にみまわれてきたため、様々な伝説や行事がその惨事を今に伝えています。

石碑の表面に順礼の母娘の絵が刻まれている権現堂堤の順礼の碑の写真

【権現堂堤の順礼の碑】

出典:幸手歴史物語川と道

 享和2年(1802年)の洪水の後に通りかかった順礼の母娘が川に身を投げて人柱になったことで水が治まったという伝説を受けて、昭和11年に建てられました。

白いフェンスに立てかけられている卒塔婆に向かって手を合わせている男性と僧侶の写真(天明6年水害犠牲者の施餓鬼(木立))

【天明6年水害犠牲者の施餓鬼(木立)】

出典:幸手歴史物語川と道

 天明6年(1786年)の権現堂堤の決壊で亡くなった人々を供養するため、毎年8月の法要の際に卒塔婆が立てられます。

川沿いの竹に括りつけられた榛名神社のお札の写真(中川)

【榛名神社のお札(中川)】

出典:幸手歴史物語川と道

 群馬県の榛名神社は、風雨を司る神として知られており、この札にも「風雨順時・五穀豊穣」の文字があります。

カスリン台風による洪水の水位が赤い線で示されている電柱の写真

【カスリン台風による洪水の水位】

出典:幸手歴史物語川と道

 中心市街地の電柱には、昭和22年のカスリン台風による洪水の水位が赤い線で示されています。この時は利根川の堤防が決壊し、埼玉東部から東京まで水が押し寄せ、幸手市域のほとんどが水に浸かりました。

辻々の祭り

 辻とは道の交差点のことです。昔の人々は、道は疫病や魔物の通り道とも考えて、まじない物や行事で悪疫退散を願ってきました。

出典:幸手歴史物語川と道

藁を編んで作られた3体の蛇の写真

【辻縄】

出典:幸手歴史物語川と道

獅子舞

 辻縄とか辻切りという行事が各地に伝えられています。藁の大蛇や、大きな男根をつけた人形の力を借りて、災いを避けようとするもので、3月から4月に多く行われています。

子どものお獅子様の口元に頭を近づけている女性の写真

【お獅子様】

出典:幸手歴史物語川と道

 お獅子様という行事も各地で伝えられています。子ども達が主役になっているところが多く、獅子頭や天狗の面を持って家々を巡り、災厄をはらいます。7月に行われています。

法被や着物を着て地下足袋をはいた男性が列をなして田んぼ道を歩いている写真

【獅子舞】

出典:幸手歴史物語川と道

 獅子舞は松石と下千塚のほか、かつては平須賀吉岡でも行われていました。獅子は雄が2頭、雌が1頭で、村回りをしたり、家の座敷に上がって、五穀豊穣や家内安全を祈ります。松石では雨乞いもありました。

八坂神社の夏祭り

男性と太鼓を乗せたリヤカーを引いている男性、みこしを担いている男性が写っている八坂神社の夏祭りの白黒写真

【八坂神社の夏祭り】

出典:幸手歴史物語川と道

 天王様の祭りとも呼ばれる八坂神社の夏祭りも、本来はこの時期にはやる疫病を追い払うことが目的でした。今では御輿や山車が出てにぎやかさを競うように変わってきているようです。写真は昭和27年の旧上高野での様子です。

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