令和6年度幸手市子ども議会(開催報告)

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更新日:2025年02月05日

令和7年1月23日(木曜日)【~未来へのメッセージ~私が思う「笑顔で暮らせるまち・さって」】をテーマに子ども議会を開催しました。

議会当日は、幸手市議場に市内各小中学校から代表児童・生徒13人が集まりました。

子ども議会の様子2
子ども議会の様子1

初めに、市長から市政に関する講話と、議会事務局長から議会の仕組みについて説明がありました。

その後、子ども議員として、日ごろの生活の中で困っていることや気になっていることを、事前によく調査研究し、現場を確認しにいったり、アンケートをとったり、データを分析したりして、自分の体験を交えながら堂々と発表しました。

また、幸手中学校、東中学校、西中学校の生徒は議長も担当し、スムーズな議会運営をおこなうことができました。

参加校

小学校

・幸手小学校     ・権現堂川小学校     ・上高野小学校

・吉田小学校     ・八代小学校            ・行幸小学校

・長倉小学校     ・さかえ小学校          ・さくら小学校


中学校

・幸手中学校     ・東中学校     ・西中学校

発表の様子

発表の様子

幸手中学校 高島海愛議員

幸手市の防災対策について伺う

地震や水害等の災害はいつ起こるかわかりません。そこで、災害に強いまちづくりが必要だと思い、「市民が確実かつ安全に避難できる環境づくり」と「停電に強い街路灯の設置」についての回答をお願いします。

「市民が確実かつ安全に避難できる環境づくり」については、すばやい情報の伝達と体育館のエアコン設置が重要と考えます。LINEやInstagram等のSNSを活用し、災害に関する情報を積極的かつ緊急地震速報のようなみんなに伝わる発信方法が必要と考えます。そして避難所となる体育館の現在の計画では、市内の小中学校へ年に2校ずつエアコンを設置するとお聞きしています。しかし、予測不可能な災害に対し、エアコンの設置が急務であると思います。そこで、募金やクラウドファンディング等で資金を集めることで、より早い設置が叶うと思います。さらに、避難してきた人たちが情報を簡単に入手できるよう、フリーWi-Fiの整備・見直しも必要だと思います。

次に、「停電に強い街路灯の設置について」は、2019年に発生した台風19号の際、夜間に避難指示がでたことを考えると、もし停電していたら真っ暗で、危険がともなうと思います。そこで、「ソーラーLED街路灯」というものがあります。蓄電ができ、曇りの日が続いても6日間は明かりがつき、日没も感知するため季節による日没差にも対応することができます。さらに、普段は私たちの通学路が照らされ、安全に登下校することができ、一石二鳥です。

幸手市民が安心、安全で暮らせるために以上のことを伺いたいと思います。よろしくお願いします。

回答:市長

令和6年度子ども議会の最初の質問でございますので、私からご答弁申し上げます。

幸手市の防災対策についてのご質問のうち、はじめに、「市民が確実かつ安全に避難できる環境づくり」についてお答えします。

高島議員のご質問のとおり、市民の皆さんが確実に避難するための素早い情報伝達と、安全に避難生活をおくるためのエアコン設置はとても重要なことと考えます。

そこで幸手市では、防災行政無線を利用して、必要な情報を市内に一斉に放送しています。また、放送が聞こえない方に対しましては、メール配信サービスや、テレフォンサービスでお知らせをしたり、幅広い世代の方々にも伝わるよう、LINE、インスタグラム、フェイスブック、X(エックス)など、様々な方法でお知らせをしています。

また、避難所のフリーWi-Fiについてですが、避難した方にとって、正確な情報を得ることは、避難生活のストレス軽減にもつながり、とても重要であります。

そこで、普段、皆さんが授業で使っているWi-Fi設備のうち、避難所となる体育館のWi-Fi設備を災害時にはフリーWi-Fiとして開放できるよう準備を進めています。

さらに、体育館へのエアコン設置については、現在、上高野小学校と東中学校の体育館で進んでおり、令和7年度以降に工事を行う予定です。

今後も順番に、エアコンが設置できるよう計画的に進めてまいりたいと考えています。

なお、クラウドファンディング等で資金を集めることも有効な手段の一つであると考えますので、クラウドファンディング等を実際に行った他の市町村の事例を含めて、様々な情報を集め、実際に取り入れられるかを検討してまいります。

次に、「停電に強い街路灯の設置について」お答えします。

ソーラーLED街路灯については、高島議員のご質問のとおりに、停電が起きたときなど、いざというときに大変有効になるものです。

また、電気料金の軽減にもつながるものとなります。

幸手市の街路灯は市だけではなく、国、県、商工会や自治会など、いろいろな団体が設置、管理を行っていますので、まずは、市で管理している街路灯にソーラーLED街路灯が導入できないかについて、検討をしてまいります。

課題としましては、市で管理している街路灯だけでも、およそ1,800基ある中で、設置場所や太陽からの角度、費用面などもございますが、LED街路灯の交換の際には、導入できる場所には設置できるように進めてまいります。

なお、災害によっては、避難ルートとなる道路が暗いだけではなく、寸断されていることも考えられます。

このため、「避難ルートを複数確認しておくこと」「暗かったり、道路状況が悪くても避難できるよう懐中電灯などを入れた避難袋を準備しておくこと」など、私たち一人ひとりの日頃からの備えがとても重要となってきます。

このことがたくさんの方に広まるように、ぜひ、皆さん、学校のお友達や、家族にこのことを伝えてもらえると大変ありがたいです。

最後に、高島議員のご意見をもとに、さらに効果的な防災対策を考え、取り入れていきますので、よろしくお願いいたします。

幸手小学校 倉持駿議員

安全で美しい幸手のまちづくりについて伺う

ぼくたちは、総合的な学習の時間で、「わたしたちの未来予想図」というテーマのもと、まず、幸手市の現状について調べることにしました。その中で、「自転車が安全に通れず困った。」「歩道の段差が危ない。」「ゴミのポイ捨てが多い。」「歴史ある幸手をもっとアピールしたい。」、などの意見がクラスの中から出ました。

そこで、歴史ある幸手のまちを、さらに安全で美しい街並み、障がい者や高齢者にも住みよいまちになるよう、市内全面にバリアフリーな交通機関を設置して、他のまちよりももっと便利な公共交通機関であることをアピールできたら、素晴らしくないですか。はじめの一歩として、全市民を対象に、「現状の公共交通機関に関する実態調査」や「ポイ捨てに関する実態調査」をすることから始めてはどうか、と考えました。ほんの少しの変化でも、着実に前に進むことで誰もが笑顔で暮らせるまちになっていくと思います。

そこで、市ですすめている公共交通機関の今後の運営計画と、ゴミに関する現状や実態調査の有無について伺います。

回答:市民生活部長

それでは、倉持議員からいただきました御質問のうち「幸手市で進めている公共交通機関の今後の運営計画」について、お答えいたします。

幸手市では、市の公共交通について、将来に渡り確保・維持していくための取組みを示した「幸手市地域公共交通計画」を令和6年3月に作っております。

この計画では、幸手市の公共交通の目指す姿を「みんなで考え、みんなで育てる、持続可能な公共交通の実現」としておりまして、幸手市と、バスやタクシー、鉄道などの運行事業者、福祉や観光などの関係する機関、そして市民が一緒になって、公共交通の現状と課題についてを理解して、現在そして将来の市民の生活に役立つ公共交通について、みんなで試行錯誤を繰り返して「考える」ことで、今以上に関心を持っていただき、利用して「育てる」ことが大切であるとしております。

今回、倉持議員に御提案いただきました「市内全面にバリアフリーな交通機関を設置」することは、高齢者や障害者の方などが自立した日常生活、社会生活を送るための手助けとなる大切なアイデアだと思います。

幸手市地域公共交通計画でも、公共交通に不慣れな高齢者などにもわかりやすく、やさしい公共交通を目指して「人にも地球にもやさしい利用環境」を作る取り組みをすることとしています。

今後も、公共交通計画の方針に沿って、バスのバリアフリー化以外にも、市内全域にわたって、駅やバス停などの施設やバス、タクシーの車両のユニバーサルデザイン化について、幸手市と運行事業者が協力して取り組んでいきます。

高齢者や障害者の方にも使いやすく、より便利な公共交通を実現するためには、行政の力だけでは足りません。

地域公共交通計画の目指す姿にありますように、運行事業者、関係機関、市民の皆さんと力を合わせて考え、育てていくことが大切です。

引き続き、幸手市の公共交通について関心を持ち続けていただき、一緒に、幸手市にとってより良い公共交通について考えていきましょう。

よろしくお願いいたします。

権現堂川小学校 増田和々花議員

権現堂川小学校跡地の活用について伺う

令和9年度から、吉田小学校・八代小学校・権現堂川小学校・東中学校は、東小中学校になります。私たちが通っていた権現堂川小学校の跡地は、どのように活用されるのかという意見が出ました。

私たちは今、卒業制作で校庭の壁に絵を描く案が出ています。そこで、小学校の建物を活かした施設にしてほしいと思っています。例えば、校庭にテントを立て、グランピングができるようにし、各教室は、服飾雑貨や美容室、喫茶店、小中学校で使用する文房具を販売するなどの店舗を作る。また、体育館は映画館のような施設に替えられないかと考えています。

そこで、「権現堂川小学校の跡地の活用の仕方」について伺います。

回答:総合政策部長

「権現堂川小学校跡地の活用について」、御答弁申し上げます。

はじめに、増田議員が通われている権現堂川小学校につきましては、令和9年度に、吉田小学校、八代小学校、東中学校と統合し、幸手市立東小中学校になる予定です。

今回、学校跡地の活用について、さまざまな御提案をいただき誠にありがとうございます。これより、いただきましたご提案について、答弁させていただきます。

まず、学校等の跡地活用決定までの流れについて御説明します。

現在、市ではどの小学校も、どのように活用するか決まっていません。

どのように跡地を活用するかについては、地域の意見を聞きながら検討をします。

一般的には、学校跡地を、市で活用できるかを、まず検討し、市の施設として活用する見込みがない場合は、民間事業者から学校跡地の使い道を提案してもらい、その中で、活用方法を検討していきます。

今後、幸手市でも、他の市町村の事例を参考に、跡地活用を検討していきます。

続きまして、他市町村の学校跡地活用事例として、みんなの廃校プロジェクトについて、御説明します。

全国では、毎年450校程度の廃校施設が発生していますが、これまで発生した廃校施設の約8割がさまざまな用途に活用されています。

この活用のお手伝いとして、文部科学省が、廃校を使ってほしい市町村と、廃校を使いたい民間事業者等を引き合わせる「みんなの廃校プロジェクト」を行っています。

「みんなの廃校プロジェクト」のこれまでの活用事例を、ホームページで掲載しています。

それでは、どのように活用されているかを御紹介いたします。

こちらは、増田議員から御提案のありましたグランピング施設として活用した施設です。

静岡県島田市(しずおかけんしまだし)にある旧湯日小学校(ゆいしょうがっこう)をグランピング施設に改装しました。

グラウンドに5種類21棟のテントを設置し、校舎にはバスルームやプレイルームのほか、テレワーク施設等を整備しています。

また、授業に見立てた体験型アクティビティや、体育館、プールの開放、校内に整備した地域開放スペースを使ったマルシェを地元の住民の皆さんと共同で開催するなど、さまざまな取組を行っています。

しかし、旧湯日小学校(ゆいしょうがっこう)については、グランピング施設等に改装ができましたが、学校跡地すべてが、何にでも改装して使用できるわけではありません。

跡地を活用するためには都市計画制度が大きく関わってくることになります。

都市計画制度は、都市計画法という法律で、まちづくりのルールが定められています。

そのまちづくりのルールでは、家やお店を建てたり、使用できる場所が決まっています。

例えば、駅や大きい道路の近くでは、お店が建てられますとか、工場はこのエリアで建てられますなどのルールがあります。

学校の跡地も一緒で、そのルールを無視して、様々な建物を建てたり、使用したりすることができません。

権現堂川小学校の場所については、自然豊かな地域のため、家やお店、工場などを簡単に建てたり、建物を改装して使用することができません。

そのため、跡地活用の際には、映画館や宿泊施設、服飾雑貨や美容室などのお店にすることが、まちづくりのルールに合っているかを詳しく調査し、

確認する必要があります。

最後に、今まで御説明したことのまとめとなりますが、学校跡地を活用するためには、最初に、市で活用できるものはないかの検討を行い、市で活用する見込みがない場合は、民間事業者が活用したいかを募集し、アイデアをいただきます。そして、そのアイデアの中から最適な案はどれかを検討していきます。

その他にも学校施設は避難所として使用していることや、民間事業者が活用していてもグラウンドや体育館を使えるのかなどの検討も行います。

いずれの方法で活用するにしても、地域の皆様の意見を聞きながら跡地活用を行っていきます。

今後におきましては、小学校、中学校、地域の皆さんの御意見をいただく場を設け、今回、増田議員からいただいたような、有用なご意見をいただけることを期待しています。

その際には、多くのご意見がいただけますよう、増田議員からの、働きかけをお願いいたしまして答弁とさせていただきます。

上高野小学校 井上唯奈議員

幸手市のユニバーサルデザインについて伺う

先日の道徳講演会で、車いすの生活をされている石井さんが、道路の段差や横断歩道を渡るときに困るとお話してくださいました。

確かに、登下校中に気を付けて道路を見てみると、でこぼこしているところや老朽化した押しボタンの信号を発見しました。また、修学旅行に行った会津若松市には、弱者感応押しボタンがあり、「幸手市も、信号や道路の整備を進めることで、誰もが安心して安全に過ごすことできるようになる」という意見がクラスの中から出ました。

実際、幸手駅入口など、幸手市にも音響式信号機が5機ありますが、時間表示信号機などを増やすことにも需要があります。クラスメイトの中に、右半身に障害がある家族がいて、視覚的に残り時間が示されていると横断歩道を安心して渡りきれると話していました。

そこで、すべての人にとって便利な信号が増えると嬉しいと考えました。

さらに、点字ブロックについて調査すると、誘導・警告ブロックの意味を正しく理解している人が4割もいませんでした。市民まつりのイベントなどで、実際に目の不自由さを体験するブースを設けるなどの工夫も必要であると考えます。

公園や市の公共施設に目を向けても、センサー式の蛇口やスロープなど、まだまだできることはありそうです。他にも、幸手市内を走っているノンステップバスが1台あるそうですが、どのタイミングで来るのか分かりません。時刻表に印があると活用しやすいのではないかと考えました。

そこで、市で進めているユニバーサルデザインの取り組みについて伺います。


回答:健康福祉部長

それでは、「幸手市のユニバーサルデザイン」について、御答弁いたします。

ユニバーサルデザインは、すべての人が年齢や性別、障がいの有無、体格、国籍に関係なく安全に暮らすことのできる環境づくりの取組みとして注目を浴びています。幸手市では、市政運営の指針として策定している「総合振興計画」などにおける施策のひとつとして、障害者だけでなく、すべての人が不自由なく日常生活を送ることができるよう、市民の皆さんや企業などと 連携したまちづくりを推進しています。

具体的には、例えば、井上議員の御質問にもあった「道路の凸凹、段差」は、市がそれを解消するための工事を行っておりますが、これもユニバーサルデザインのまちづくりに該当する事業です。

同様に、公園の整備においても、市ではセンサー式の蛇口やスロープの設置など、ユニバーサルデザインに配慮したものを積極的に使用しているほか、公園を新たに整備する際には、あらかじめ段差が生じないような設計も行っています。

また、御質問にはありませんでしたが、皆さんの通学路にある「グリーンベルト」は、車の運転手が視覚的に歩道を認識しやすくして歩行者との接触 事故を防ぐことを目的に設置した緑色の路面標示ですが、これもユニバーサルデザインのまちづくりに向けた市の取組みです。

しかしながら、今回の御質問に挙げられた事柄の中には、今後における“課題”とさせていただきたいものもあります。

1.信号機の設置・更新と、

2.時刻表におけるノンステップバスの表記、

3.それに、市民の皆さんに身体的な不自由さへの理解をより一層深めていただくことの3つです。

まず、1つ目。「信号機の設置・更新」は、埼玉県の『公安委員会』というところが管轄している関係から、市が直接行えるものではありませんが、井上議員のおっしゃるとおり、「交通弱者用押しボタン信号機」などの信号機が増え、すべての人の安全・安心につながることはとても大切なことですので、今後も引き続き、市民のみなさんからのご意見やご要望について、『公安委員会』の窓口となっている幸手警察署とも相談しながら、必要に応じて要望していきます。

2つ目は市内循環バスのうち「ノンステップバス」の運行についてです。市内循環バスが走っているのは現在、『中央』と『東A・B』『西A・B』の5コースあり、このうち「ノンステップバス」が走るのは『中央コース』のみで、同コースに8つある便はすべて「ノンステップバス」です。

よって、「ノンステップバス」は5つのコースに混在しているわけではありませんが、御質問にあった時刻表への表記はもちろんのこと、「広報さって」や市のホームページにおいても、「ノンステップバス」をより分りやすくご案内していきます。

最後に、3つ目です。

今回、御質問にあった「点字ブロック」について、その理解度が低いという調査結果から、市として市民の皆さんに理解を深めていただけるような、更なるご案内が必要であることを改めて認識いたしました。

そのような中で、目の不自由さを体験するブースを「健康福祉まつり」などのイベント会場に設置することも有効な方法のひとつかと思いますが、今後は身体的な不自由さへの理解をより一層深めていただくためにはどのような方法がより有効で効果的なのかを研究・検討してまいります。

東中学校 中山音和議員

令和9年度以降の東中学校区内3小学校の跡地利用について伺う

令和9年度には、現在の東中学校が権現堂川小学校、吉田小学校、八代小学校と統合し、新たな義務教育学校が開校します。

私たち東中生も、9月には全校生徒で、東中学校区義務教育学校の校名案を応募しました。そのような取組をしている中で、東中学校区内の3小学校が義務教育学校になった後、どのように利用されるのかクラスで話題になりました。

そこで、東中学校区内の3小学校の跡地に何ができれば、「笑顔で暮らせるまち・さって」になると思うか、クラスメイトにアンケートをとりました。

アンケートの中で最も多かったのは、現在の校舎を活かし、「キャンプ場や公園にする」という意見でした。これは、普段はできない「学校の校舎を使って思いっきり遊ぶ」や、「学校の教室に友達と寝泊まりする」といった夢を実現できるものです。

次に多かった意見は、有名カフェチェーン店などのおしゃれな飲食店にするという意見でした。放課後や休日の憩いの場となり、幸手市がよりおしゃれな、笑顔あふれる街に近づくと思います。

他に、「ショッピングモール」や「スーパーマーケット」を誘致するという意見もありました。買い物に行くのに便利であるのはもちろんのこと、多くの人が幸手市を訪れるきっかけにもなるので、より活気ある街になると思います。

これらの意見を実現することは、簡単ではないと思いますが、私たちが思う「笑顔で暮らせるまち・さって」の案としてお伝えさせていただきます。

以上のことから、幸手市の令和9年度以降の東中学校区内3小学校の跡地利用に対する考えについて伺います。

回答:総合政策部長

「令和9年度以降の東中学校区内3小学校の跡地利用について」、御答弁申し上げます。まず、学校等の跡地活用決定までの流れについて御説明いたします。

現在、市ではどの小学校も、どのように活用するか決まっていません。どのように跡地を活用するかについては、地域の意見を聞きながら検討をします。

一般的には、学校跡地を、市で活用できるかを、まず検討し、市の施設として活用する見込みがない場合は、民間事業者から学校跡地の使い道を提案してもらい、その中で、活用方法を検討していきます。

今後、幸手市でも、他の市町村の事例を参考に、跡地活用を検討していきます。

続きまして、他市町村の学校跡地活用事例として、みんなの廃校プロジェクトについて、御説明いたします。

全国では、毎年450校程度の廃校施設が発生していますが、これまで発生した廃校施設の約8割がさまざまな用途に活用されています。

この活用のお手伝いとして、文部科学省が、廃校を使ってほしい市町村と、廃校を使いたい民間事業者等を引き合わせる「みんなの廃校プロジェクト」を行っています。

「みんなの廃校プロジェクト」のこれまでの活用事例を、ホームページで掲載しています。

それでは、どのように活用されているかを御紹介いたします。

こちらは、中山議員から御提案の中に飲食店がありましたのでレストランとして活用した施設です。

愛知県新城市(あいちけんしんしろし)にある旧菅守小学校(すがもりしょうがっこう)をレストランとして改修しています。

週末営業のレストランとして営業を行っており、机や椅子は地元のヒノキ材を使用し、メニューは黒板に書かれているなど旧学校を利用した施設となっています。

また、シカやイノシシを使ったジビエや、地元の農水産物を使った里山ならではの料理を提供しているほか、企業の地域活性化事業の場としても利用されており、そば打ち体験やアマゴのつかみ取り体験等を実施し、地域外へのPRも行っております。

続きまして、スーパーマーケットとの御提案がありましたので道の駅として活用した施設を御紹介します。

千葉県鋸南町(ちばけんきょなんまち)にある旧保田小学校(ほたしょうがっこう)を道の駅として改装しています。

道の駅とは、道路情報や歴史・文化、地元の名産品や観光地などを紹介する案内板や資料館、物産販売コーナーなどがある施設です。

道の駅保田小学校は、「小学校」の名前がつく全国初の道の駅となっています。

校舎棟には飲食・物販施設、簡易宿泊施設のほか、体育館には、地元の旬の味覚や季節の花などを販売しています。

また、道の駅で働く人の約半数が、地域雇用者であり地域の雇用の場となっています。

このようにレストランや道の駅を御紹介いたしましたが、すべての廃校跡地が、飲食店や直売所など、何にでも改装して使用できるわけではありません。

跡地を活用するためには都市計画制度が大きく関わってくることになります。

次に、都市計画制度について御説明いたします。

都市計画制度は、都市計画法という法律で、まちづくりのルールが定められています。

そのまちづくりのルールでは、家やお店を建てたり、使用できる場所が決まっています。

例えば、駅や大きい道路の近くでは、お店が建てられますとか、工場はこのエリアで建てられますなどのルールがあります。

学校の跡地も一緒で、そのルールを無視して、様々な建物を建てたり、使用したりすることができません。

そのため、跡地活用の際には、キャンプ場、宿泊施設、飲食店、ショッピングモールにすることが、まちづくりのルールに合っているかを詳しく調査し、確認する必要があります。

さらに、都市計画には、市街化区域と市街化調整区域の2つの区域があります。

まず、市街化区域は、住居やお店などが建ち、計画的にまちづくりに取り組むエリアとなっています。

市街化調整区域は、周辺環境に影響を与えることを理由に、基本的に建物が建てられないエリアとなっています。

幸手市の中でイメージすると、市役所周辺については、市街化区域であり、住居やお店などが建てられる区域となっています。

東中学校の周辺は市街化調整区域となっているので住居やお店、工場が建てられない区域となっています。

東中学校区の小学校は、すべて市街化調整区域にあるため、基本的に建物を建てたり、建物を活用したりすることが制限されるため、跡地活用する際は詳しく調査をする必要があります。

また、跡地を集客施設にした場合などは、交通量が増えるといった周辺環境に影響を与える可能性があるため注意が必要です。

最後に、今まで御説明したことのまとめとなりますが、学校跡地を活用するためには、最初に、市で活用できるものはないかの検討を行い、市で活用する見込みがない場合は、民間事業者が活用したいかを募集し、アイデアをいただきます。

そして、そのアイデアの中から最適な案はどれかを検討していきます。

その他にも学校施設は避難所として使用していることや、民間事業者が活用していてもグラウンドや体育館を使えるのかなどの検討も行います。

いずれの方法で活用するにしても、地域の皆さんの意見を聞きながら跡地活用を行っていきます。

今後におきましては、小学校、中学校、地域の皆さんの御意見をいただく場を設け、今回、中山議員からいただいた、「笑顔で暮らせるまち・さって」を実現するための、有用なご意見をいただけることを期待しています。

その際には、多くのご意見がいただけますよう、中山議員からの、ご友人への働きかけなどをお願いいたしまして答弁とさせていただきます。

吉田小学校 鈴木希望議員

ゴミのポイ捨て問題とその対策について伺う

私たちが毎日歩いている通学路に、空き缶やペットボトル、お菓子やおにぎりなどの袋、タバコのすいがらなど、多くのゴミが落ちているのをよく見かけます。

学校の行事で、「江戸川クリーン大作戦」に参加したときは、河川敷にさまざまなゴミがたくさんあるのを拾いながら、「どうしてゴミをポイ捨てするのだろうか。」と、悲しい気持ちになりました。一緒に参加した地域の方も、「なんでこんなところに捨ててしまうのかね。」とあきれている姿が心に残っています。

私たちの住む街「幸手」が、ゴミで汚れていると思うと息苦しい気持ちにもなるし、自然豊かな幸手の植物たちや生き物たちの生態系にも悪影響をおよぼしてしまうと思います。また、家族や農家の方の話では、「ゴミが田んぼや畑などに落ちていると、吉田のおいしいお米や野菜たちができなくなってしまう。」と心配していました。私たちの住む街「幸手」が、空気の澄んだ「住む(澄む)街 幸手」となってほしいと願っています。

そこで、総合的な学習の時間や学級会で話し合った結果、「ゴミを捨てたくなる(入れたくなる)ゴミ箱を設置してはどうか。」という意見が多く出ました。範囲を幸手から広げて、埼玉県のゴミのポイ捨て対策を調べてみたときに、おもしろい工夫をしたゴミ箱がたくさん出てきました。

例えば、1.クイズやなぞなぞを貼って、正解だと思う方にゴミを捨てる方法(当然、分別もする。)、2.「好きな〇〇」などのアンケートを貼って、ゴミで投票する形で捨てる方法、3.ゴミ箱の上にバスケットゴールを付けてシュートして捨てる方法などがありました。これらは、思わずゴミをゴミ箱に捨てたくなる人間の心理を上手く利用していることがわかりました。

ゴミのポイ捨てを、法律や厳しいルールで辞めさせることも必要ですが、見方を変えて、“捨てたくなる”工夫やアイデアも必要だと思いました。

私たち6年生にできることとして、まずは吉田小に、アイデアダンボールゴミ箱を設置してみようと思っています。

そこで

1.市で取り組んでいるゴミのポイ捨て対策の効果と課題について

2.幸手駅前などにアイデアゴミ箱を設置することは可能かどうか 伺います。


回答:市長

先ずは、吉田小学校の皆さんには、5月に行われました江戸川クリーン作戦に全校生徒の皆さんが参加してくださいまして、本当にありがとうございました。

鈴木議員をはじめ、皆さんの元気をいただき、大人の参加者は元気100倍でごみ拾いをすることができました。

それでは、鈴木議員からご質問の、「ゴミのポイ捨て問題とその対策」について、お答えいたします。

まず、1点目「市で取り組んでいるゴミのポイ捨て対策の効果と課題について」お答えいたします。

幸手小学校 倉持議員へお答えしたことと重なる部分はありますが、鈴木議員のご質問のとおり、市内では道路沿いや用水路などにゴミのポイ捨てがあり、対応しきれていないのが現状です。

このために、先ずは市がゴミのポイ捨てに対して行っている、4つの取り組みについてご説明します。

1つ目が、ゴミのポイ捨てや不法投棄等について啓発を行う看板を作成し、ゴミが多い場所には防止対策としまして、看板を設置しています。

また、ゴミのポイ捨ては道路や用水路だけでなく、田んぼや空き地など市民の方の土地にもポイ捨てされることがあるため、必要に応じて、市民の方へも看板を配布して、設置していただいています。

2つ目として、広報紙で「ポイ捨ても不法投棄です」と啓発する記事を掲載しています。ここでは、不法投棄、ゴミのポイ捨ては、重い罪になることをお知らせして、抑止に努めています。

3つ目として、鈴木議員に参加いただいた「江戸川クリーン大作戦」などをはじめとした、各種クリーン作戦を実施しています。

4つ目として、市民の皆さんが道路や公園等のゴミ拾いを行う際に活用いただけるように、地域の区長さんなどへ燃やせるゴミを入れるコミュニティ袋を無料で配布しています。

市民の皆さんには、普段から地域の清掃活動を行うことで、住みよいまちづくりにご協力をいただいています。

以上が幸手市の主なゴミのポイ捨て対策となります。

市が実施しているポイ捨て対策の効果としては、4つの対策を全くやっていない場合と比べると、ゴミをポイ捨てする人が減少している、また、啓発のための看板が設置されている場所には、ポイ捨てされている量が少なくなっているという効果が出ています。

課題としましては、鈴木議員のご質問にもあるとおり、対策は行っていてもポイ捨てが多いという現実があることから、現在の対策だけでは万全ではありません。

しかし、クリーン作戦などみなさんのご協力をいただき、常にきれいにしている場所には、ゴミが捨てられにくいということもございますので、引き続き清掃活動にご協力をお願いいたします。

次に、2点目の、「幸手駅前などにアイデアゴミ箱を設置することは可能かどうか」についてお答えします。

ゴミのポイ捨てをなくすために、幸手だけではなく、埼玉県も含めて調べていただきありがとうございます。「ごみを捨てたくなるアイデアゴミ箱の設置」はとてもおもしろい良い提案だと思います。

これは、ゴミ箱を設置するための課題の一つとして、しっかり分別していただくことが大切なことですが、アイデアゴミ箱を利用すれば分別も進めることができることになるからです。

また、市への提案だけでなく、まずは吉田小学校で、アイデアダンボールゴミ箱を設置してみるという、行動力も素晴らしいものです。

幸手駅前などにアイデアゴミ箱を設置することについては、鈴木議員も、たくさんのアイデアゴミ箱の事例を調べていただきましたが、市でも改めて、アイデアゴミ箱の事例を調べていき、設置した場合の分別などの課題を一緒に解決できないか考えていきます。

市で考えるときの参考としたいので、学校でアイデア段ボールごみ箱を設置しましたら、設置した効果などを是非教えてください。

鈴木議員をはじめクラスの皆さんが学校でゴミのことを勉強し、ゴミのことに問題意識を持っていただいたことは、とても大切なことだと思います。

ゴミのポイ捨てがなくなるように、勉強したことを是非、周りの人にも伝えてください。

ゴミのない住みやすい幸手市となるよう、一緒に協力していきましょう。

よろしくお願いいたします。

八代小学校 片平陽翔議員

令和8年度で閉校する八代小学校跡地の活用方法について伺う

令和8年度で八代小学校、権現堂川小学校、吉田小学校の3校を閉校し、令和9年度から、東中学校に小中学校が開校します。私たちが中学3年生に進級する年度に新しい学校が開校するので、どんな小中学校になるか楽しみです。

一方で、私たちが6年間通い、思い出いっぱいの八代小学校が閉校してしまうのは、とてもさみしいです。そして、子どもの声や姿が無くなり、八代小学校の跡地が荒れてしまうのではないかと心配になり、閉校後の八代小の跡地を有効活用できないだろうかとクラスで話し合いました。

その結果、校舎や遊具、校庭、体育館等を利用しながら、地域や他市町の人々も利用できる施設にしてはどうかという意見が出ました。

例えば、校舎を利用して、レストランやカフェを作ります。使う食材は、幸手産のお米や野菜を中心にして、幸手産の食材のおいしさ、よさをアピールします。さらに八代小の隣には釣りができる神扇池があるので、釣りを楽しんだ人が食事や休憩ができる場所を提供することで、神扇池の楽しみ方が増えると考えます。

また、校庭を一部耕して、野菜を栽培し、収穫体験や販売ができるようにすることで、様々な年代の人の交流の場とすることも考えました。さらに、夕方から夜にかけては、遠くて塾に通えない児童生徒が学ぶ教室として、仕事終わりの大人の人が趣味を楽しむ教室として利用するのはどうでしょうか。

そこで、八代小学校の跡地の有効活用の方法について伺います。

回答:総合政策部長

「令和8年度で閉校する八代小学校跡地の活用方法について」、御答弁申し上げます。

はじめに、片平議員が通われている八代小学校につきましては、令和9年度に権現堂川小学校、吉田小学校、東中学校と統合し、幸手市立東小中学校になる予定です。今回、学校跡地の活用について、さまざまな御提案をいただき誠にありがとうございます。

これより、いただきましたご提案について、答弁させていただきます。

まず、学校等の跡地活用決定までの流れについて御説明いたします。

現在、市ではどの小学校も、どのように活用するか決まっていません。

どのように跡地を活用するかについては、地域の意見を聞きながら検討をします。

一般的には、学校跡地を、市で活用できるかを、まず検討し、市の施設として活用する見込みがない場合は、民間事業者から学校跡地の使い道を提案してもらい、その中で、活用方法を検討していきます。

今後、幸手市でも、他の市町村の事例を参考に、跡地活用を検討していきます。

続きまして、他市町村の学校跡地活用事例として、みんなの廃校プロジェクトについて、御説明いたします。

全国では、毎年450校程度の廃校施設が発生していますが、これまで発生した廃校施設の約8割がさまざまな用途に活用されています。

この活用のお手伝いとして、文部科学省が、廃校を使ってほしい市町村と、廃校を使いたい民間事業者等を引き合わせる「みんなの廃校プロジェクト」を行っています。

「みんなの廃校プロジェクト」のこれまでの活用事例を、ホームページで掲載しています。

それでは、どのように活用されているかを御紹介いたします。

こちらは、片平議員から御提案のありましたカフェ施設として活用した施設です。

徳島県三好市(とくしまけんみよしし)にある旧出合小学校(であいしょうがっこう)をカフェやホステルとして改修しました。

ホステルとは宿泊施設のことです。

旧出合小学校の施設を活用して、2014(平成26)年にカフェが始まり、2016(平成28)年春に宿泊施設などを開始しました。

しかし、旧出合小学校(であいしょうがっこう)については、カフェ施設、宿泊施設等に改装ができましたが、学校跡地すべてが、何にでも改装して使用できるわけではありません。

跡地を活用するためには都市計画制度が大きく関わってくることになります。

次に、都市計画制度について御説明いたします。

都市計画制度は、都市計画法という法律で、まちづくりのルールが定められています。

まちづくりのルールでは、家やお店を建てたり、使用できる場所が決まっています。

例えば、駅や大きい道路の近くでは、お店が建てられますとか、工場はこのエリアで建てられますなどのルールがあります。

学校の跡地も一緒で、ルールを無視して、様々な建物を建てたり、使用したりすることができません。

八代小学校については、自然豊かな地域のため家やお店、工場などを簡単に建てたり建物を改装して使用することができません。

そのため、跡地活用の際には、幸手産の食材を使ったレストランやカフェ、校庭を使用した、収穫体験や販売、児童生徒が学ぶ教室などが、まちづくりのルールに合っているかを詳しく調査し、確認する必要があります。

最後に、今まで御説明したことのまとめとなりますが、学校跡地を活用するためには、最初に、市で活用できるものはないかの検討を行い、市で活用する見込みがない場合は、民間事業者が活用したいかを募集し、アイデアをいただきます。

そして、そのアイデアの中から最適な案はどれかを検討していきます。

その他にも学校施設は避難所として使用していることや、民間事業者が活用していてもグラウンドや体育館を使えるのかなどの検討も行います。

また、片平議員がご心配いただいている「八代小学校の跡地が荒れてしまう」というような状況にならないよう、

さまざまなことを検討して学校の跡地活用を決定してまいりたいと考えています。

いずれの方法で活用するにしても、地域の皆様の意見を聞きながら跡地活用を行っていきます。

今回、片平議員からいただいた、「様々な年代の人の交流の場とする」などはとてもいい意見だと思います。

今後におきましては、小学校、中学校、地域の皆さまの御意見をいただく場を設け、このような、有用なご意見をいただきますことを期待しています。

その際には、多くのご意見がいただけますよう、片平議員からの、働きかけをお願いいたしまして答弁とさせていただきます。

行幸小学校 眞中紗瑛議員

幸手市の人口増加施策について伺う

幸手市は、埼玉県内で唯一「市の基準である人口5万人」を下回っていると聞きました。

そこで、幸手市の人口の推移を調べてみました。

今年の10月は人口およそ48900人、10年前の10月の人口はおよそ53200人と、10年間でおよそ4400人が減少しています。

また、人口ビジョンを調べたところ、20から34歳の方の転出が多いことがわかりました。

さらに、「第2期幸手市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を見ると、「安心して働ける」「新しいひとの流れをつくる」「結婚・出産・子育ての希望をかなえる」「魅力的な地域をつくる」などの基本目標が挙げられていました。

そこで、クラスで幸手市の人口増加策を話し合ったところ、「大型ショッピングモール」と「道の駅さって」のコラボ企画を行ったらどうか、という意見にまとまりました。大型ショッピングモールは、圏央道幸手インターチェンジと新4号バイパスの間に誘致すれば、今ある大きな道路を活用して来客数が多くなると思います。そうなれば、様々なショップで安定して働くことができる人たちが増え、生活しやすい環境が整い、転出する人も減ると思います。

また、道の駅さってについては、幸手市の特産品や駅前商店街や様々なお店の名品を集めて販売することで、幸手市の魅力が広まるとともに、個人経営のみの販売よりも売上が増え、市内のお店などを活性化できると思います。

そうなれば、農業でも商業でも若者の跡継ぎが増えて転出する人が減ると考えます。さらに、大型ショッピングモールと道の駅さってをとなり合わせにすれば、その効果が高まることが期待できます。

幸手市には、このような取組の支援をしていただき、人口が増え、税収が増え、みんなの笑顔が増えるまちづくりを進めてくださいますようお願いします。

以上のことから、幸手市の人口増加施策について伺います。

回答:総合政策部長

それでは、幸手市の人口増加施策について、御答弁申し上げます。

はじめに、クラスのみなさんでアイデアを出し合い、素敵な人口増加策を提案していただき、ありがとうございます。

まずは、幸手市の人口の状況について、お話をさせていただきます。

眞中議員のおっしゃるとおり、幸手市では人口減少が続いています。令和7年1月1日の人口は48,801人となっており、この10年間で3,924人減少しています。

下の表は、人口が変化した要因をまとめたものです。

「自然増減」は一年間で生まれた人と亡くなった人の差です。

「社会増減」は幸手市へ引っ越してきた人と他のまちへ引っ越してしまった人の差です。

人口減少が続いている主な理由としては、幸手市は、高齢者の人口割合が多く、お亡くなりになる高齢者が 多くいらっしゃることが挙げられます。

こちらのスライドは、少し古いデータですが、平成26年度の転入者数と転出者数との差を表したグラフです。

このグラフを見ると、眞中議員が調べたとおり、20歳から34歳の方の転出が多いことがわかります。

人口減少を克服するためには、子育て世代である20歳代から30歳代の人たちの、市外への転出を少なくし、引っ越してくる人を増やすことが重要だと考えています。

そこで幸手市では、若い人たちに「いつまでも幸手市に住み続けたい」と思ってもらえるようなまちづくりを目指して、平成28年に「幸手市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定しました。

総合戦略では、4つの基本目標を定め、これらの目標を実現するため「雇用」、「移住定住」、「子育て支援」などに関する、様々な施策に取り組んでいます。

それでは、眞中議員からの御提案に関係する取組について、お話をさせていただきます。

現在、幸手市では複数の大規模プロジェクトが進行中です。

まず、圏央道の幸手インターチェンジと国道4号バイパスを結ぶ「都市計画道路 惣新田幸手線バイパス」という道路の整備を進めています。

この道路が整備されることで、幸手市内の交通がとても便利になり、市民の皆さんも、より生活がしやすくなるのではないかととても期待しています。 

そこで、幸手市では、この道路の周辺において、周辺の農地と連携した「道の駅」について、検討を進めています。

眞中議員がおっしゃるとおり、「道の駅」は、地域の発展や賑わいに通ずるものと思います。

また、大型ショッピングモールとの連携についても、集客や地域の活性化に繫がるとても良いアイデアだと思いますので、参考にさせていただきます。

幸手市では、この「道の駅」の他にも、大規模プロジェクトとして、「神扇地区」では、色々な企業が、工場や倉庫を建設する、産業団地の整備、「上高野地区」では、最新の野菜生産工場を作るための土地改良事業、「神明内地区」では、新しく農業を始める人を育てるトレーニング施設整備事業の支援を進めています。

この様な事業が実現しますと、働く人が多く集まることによって、活気や賑わいが生まれてきますし、税収も増えてくると考えています。

税収が増えることで、より魅力ある施策を展開できるようになり、「みんなの笑顔が増えるまちづくり」を進めていくことができます。

これらの取組を実現していくためには、幸手市役所だけではなく、民間の企業や埼玉県、そして地域に住む市民の皆さんと協力して進めていく必要があります。

私たちも、皆さんの笑顔が増えるよう、全力でまちづくりを進めて参りますので、一緒に幸手市をより良いまちにしていきましょう。

長倉小学校 内田美月議員

幸手駅周辺の商店街の活性化について伺う

最近見たニュース番組で商店街の活性化を取り上げていました。

全国的に、少子高齢化や大型ショッピングモールの進出、ネットショッピングの普及などによって、商店街の衰退や空き店舗の増加が問題になっているとニュース番組では言っていました。

今年の9月に長倉小学校では「アートさんぽ展」を開催しました。アート散歩展は、幸手市内30の店舗に子供達の作品を飾って展覧会を行うというもので、総合的な学習の時間や図工の時間を使って、その店舗をイメージした作品を作製し、実際にそのお店舗に行って、展示まで行いました。

私の作品は、オリーブレイというお店に展示をさせていただきました。

アート散歩展ではスタンプラリーもできるようになっていて、私もスタンプラリーを楽しみに、たくさんのお店に行ってアート散歩展を楽しみました。

訪れたお店の人からは「たくさんの子どもが商店街に来てくれた。にぎわっていてうれしい。」といった話をいただきました。私も苦労して作品を作ったのでとても嬉しかったです。

ただ一方で、アート散歩展で商店街を回っている時に気が付いたことは、子どもや大人といった人があまりいないことと、シャッターが閉まっているお店がたくさんあることでした。

ニュース番組でも商店街の活性化で成功した事例をいくつか紹介していました。

また、わたしも調べてみて、商店街が中心となった取組だけでなく、自治体が関わった取組もあることが分かりました。

商店街の活性化によって、街全体の活性化につながり、人口の増加や明るい未来がつくれると考えます。

そこで、幸手駅周辺の商店街の活性化について伺います。


回答:建設経済部長

「幸手駅周辺の商店街の活性化」について、お答えします。

まずは、内田議員をはじめ、長倉小学校の皆さんには、「アートさんぽ展」を開催していただきありがとうございました。

アートさんぽ展は、商店街に新たな活気をもたらす素晴らしい取り組みです。皆さんの作品を展示することで、地域の店舗とのつながりが生まれ、訪れる人々にとっても新しい発見や楽しみが増えます。

このようなイベントは、商店街へ来るお客様を増やし、地域の魅力を再発見する機会となります。

また、内田議員のおっしゃるとおり、商店街の活性化には地域住民やお店の方たちが一体となって取り組むことが不可欠です。

幸手市では、市内のお店の皆さんが会員となっている幸手市商工会などの団体と協力しながら中心市街地の活性化に向けた取り組みをしています。ここでは2つの取り組みをご紹介します。

1つ目は、中心市街地や幸手駅において実施するイベントです。

中心市街地にある商店街では、「七夕飾り」や「ナイトバザール」、「歳末大売り出し」、「幸手ハッピーナイト」などのさまざまなイベントを開催しています。

幸手駅の改札口前では、簡易的なマーケットである改札口商店を定期的に開催しています。

毎週火曜日の午後3時からは、地域のお母さんたちが作った「ハッピーマザーズ」という団体の皆さんがお菓子やパン、野菜などを販売しています。

また、毎月第2土曜日の午前10時からフリーマーケットを開催し、食料品や雑貨類の販売、ミニライブなどを開催しています。

このようなイベントを続けていくことで、商店街の活性化につなげてまいります。内田議員をはじめ、ご家族やお友達の皆さんもこのようなイベントにぜひ参加して楽しんでください。

2つ目は、ぐるぐる回りながら観光が出来る「回遊型観光」を推進していることです。まちなかの歴史ある建物や石碑などを紹介する「幸手宿観光ガイドの会」の皆さんのご協力をいただき、市内を巡回し歴史や文化財に触れながら、幸手の魅力を伝え、食事や買い物なども楽しんでいただいています。

この取り組みによってリピーターが増えることで、商店街の活性化につながることを期待しています。

また、幸手市商工会では、となりの市や町の商工会との共同でお店やお仕事のはじめ方を学ぶ塾である「創業塾」というセミナーを開催し、このセミナーで学んだ方が、だれも使っていない空き店舗などを活用して新たなお店やお仕事を始めています。

このほかにも、内田議員のご指摘の通り、日本全国には商店街の活性化について、成功している事例がありますのでぜひ参考にいたします。

また、3月26日の水曜日から第92回幸手桜まつりが開催されます。

昨年は、約60万人の観光客で賑わいました。

この桜まつりに合わせて、会場である権現堂桜堤や幸手駅東口駅前で幸手市の食べ物や野菜などを販売し、市の魅力をPRいたします。

内田議員がご質問の最後にお話しをされた「街全体の活性化」や「人口増加」「明るい未来」は私たちが考える「まちづくり」そのものです。

そして、「まちづくり」の主役は市民の皆さんです。特に、内田議員をはじめとした、これからの時代を担う小中学生の皆さんが、このように市の将来に関心を持ち、問題意識を共有することはとても素晴らしい事です。皆さんとともに、幸手市の明るい未来が創れたら、たいへんうれしく思います。

さかえ小学校 渡邉真穂議員

幸手市の子育て応援を柱とした人口増加につながる魅力的なまちづくりについて伺う

私には7歳上の兄がいます。兄がさかえ小学校に入学した時には、1年生は2クラスありました。一方、私が入学した時には、1クラスで、全校児童は約150名でしたが、現在は約80名まで減少しています。

私が卒業した後はさらに10名近く減少してしまうと聞きました。このため、令和9年度には上高野小学校と統合され、さかえ小学校は閉校になる予定です。

幸手市は、平成28年に「幸手市まち・ひと・しごと創成総合戦略」を策定し、4つの基本目標とこれを実現するための様々な施策に取り組んできたことを、幸手市のホームページで確認しましたが、8年以上経過した今も、人口は増加しておらず、12月1日現在48,810人という状況です。

私は、人口増加の取組をしている自治体について調べている中で、近隣の茨城県境町の移住・定住に関する取組に注目しました。境町は、英語移住や25年住み続けたらもらえる戸建ての住宅などの魅力ある政策を広く発信しています。

私は、幸手市も境町と場所や環境が同じ様な条件である市として移住・定住したくなる魅力的な街づくりの実現を強く望んでいます。

「子育て応援日本一」を宣言している幸手市が、文字通りの「総合的な戦略」として、市のPR強化、ふるさと納税、子育て応援、定住促進など、柱となる施策が相乗効果を生むようになればよいのではないかと考えました。特に、子育て応援は、今住んでいる子育て世帯が実感している良い点、改善してほしい点を反映させて、住民の満足度を上げることも魅力につながるのではないかと考えます。

そこで、子育て応援を柱とした人口増加につながる魅力的なまちづくりの現状と今後の取組について、幸手市長に伺います。

回答:市長

まずは、幸手市の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に関心を持つだけでなく、他県の取り組みまで調査してくれたことに心から感謝いたします。

それでは、渡邉議員から御質問いただいた「幸手市の子育て応援を柱とした人口増加につながる魅力的なまちづくり」について、お答えします。

はじめに、我が国におきましては、人口減少という大きな問題に直面しております。

これは幸手市も例外ではなく、幸手市の人口は令和3年6月から人口が5万人を割り、令和6年12月1日時点においては、渡邉議員のお調べいただいたとおり、48,810人となっています。このため、人口問題対策は重要な課題であると考えています。

その課題を克服するため、渡邉議員も重要視されている、「市のPR強化」「ふるさと納税」「定住促進」「子育て応援」については、市としましても重要であると考えており、それぞれの課題に対して取り組んでいます。

本日は、その取り組みの一部を、御説明させていただきます。

まずは、渡邉議員が最も重要視されている子育て応援についてです。

今年度、市では、更に子育てしやすい環境を作るために「こども家庭センター」を開設し、妊娠期から子育てまでの悩みを、専門員に相談できる場所を設けました。

また、「ハッピースマイ(米)ル推進事業」として、幸手市内の0歳から6歳までの未就学のお子さんに対し、1人あたり60キロの幸手のお米を給付しているほか、こども医療費の支給対象年齢を18歳までに拡大するなど、様々なサポートを実施しています。

これらの取組みは、市民の皆さんに、できるだけ満足いただけるものになるよう、アンケート等を実施したうえで、「子ども子育て支援事業計画」という計画を策定し、実施しています。

また、私の公約として、学校給食費の無償化を任期中に実現することを掲げています。

その他の取り組みとしては、1点目「市のPR強化」として、ただ今お話した子育て応援の取組について、SNSやイベントを通じて積極的に情報発信を行っています。

また、幸手市の魅力をより多くの人に伝えるため、令和4年度から幸手市の魅力を発信する専用ウェブサイト、「さって暮らし」という特設サイトを作成し、市のPR強化に努めています。

2点目の「ふるさと納税」については、返礼品を増やすなど、積極的な営業活動を実施しています。

令和6年度は、現時点で前年度と比べ、約3倍の申込件数と金額となっており、着実に成果が出ています。

なお、個人だけでなく、会社にも協力してもらうように、市長のトップセールス‼として私が自ら積極的に行動し成果を上げています。

3点目の「定住促進」については、幸手市に住みたいと思った人を呼び込むために、幸手市外に住む、若い夫婦を対象に住宅購入のサポートを行う「幸手市しあわせ家族ウェルカム補助金」を実施しています。

冒頭、幸手市の人口が減少し続けていることについて触れましたが、もう少し詳しくみると、幸手市は、高齢等で亡くなる方が多くいらっしゃるため、結果的に人口減少となっていますが、令和4年度からは、幸手市に新たに引っ越ししてくる転入者が、幸手市から引っ越しをする転出者を、上回っています。

これは、幸手市に住みたいと思ってくれる人が、増えているということです。

これは、これまでお話しした取り組みが、徐々にではありますが、確実に成果を表していると私は考えています。

しかしながら、私はここからがスタートであると考えています。

今後も改革の手を緩めることなく、各施策を進め、幸手市ならではの魅力ある街づくりを進めていきたいと考えています。

最後に、渡邉議員をはじめとした、本日参加してくれている皆さんのように、真剣に幸手市の将来を考えてくれる若い人たちが、一緒に街づくりを考えていただけることで、幸手市の未来は、ますます明るくなると確信しています。

これからも、一緒に幸手市をより良い街にしていきましょう。

さくら小学校 矢萩統伍議員

子ども食堂について伺う

ぼくたちは、子どもたちや地域の人たちの「食」を通じたコミュニケーションの場となる「子ども食堂」の設立を提案します。

「子ども食堂」は、貧困家庭や孤食の子供たちに対して温かな団らんを提供する場として知られています。幸手市から出されている「健康日本21幸手計画」でも、共働きが増え、共食が減っていることが課題として挙げられていました(p.43~45)。貧困家庭や孤食という課題にも目を向けていきたいですが、ぼくたちがいちばん伝えたい「子ども食堂」の魅力は別にあります。

それは、子供、親、地域、学校、それぞれが「子ども食堂」という場で、「食」を通して繋がれるという点です。

そこで、ぼくたちは、令和9年度の学校再編にともなって空く4校を子ども食堂として利用するのはどうかと考えています。

学校には、食事を作るスペース(給食室・家庭科室)、楽しく食べるスペース(教室等)、思いっきり遊ぶスペース(校庭)と「食とコミュニケーション」を育む環境が整っています。校庭には畑をつくり、収穫したものをみんなで味わいたいです。

これらの農業体験は、地域と家庭が繋がる機会となると思います。さらに、ぼくたちの学校では、臨時休校や学級閉鎖などで余ってしまった食材がもったいないという話があがりました。

子ども食堂では、食材調達の難しさが考えられますが、学校に限らず、お店の売れ残り品や農家さんの商品にならない野菜などを提供してもらい、提供先を紹介することで、地域の人たちを知るきっかけにしていきたいです。

このように、幸手市みんなで創っていく「子ども食堂」にしていきたいです。そこにはコミュニケーションが欠かせません。「子ども食堂」という場で「食」を通して繋がり、知り合ったり気にかけあったりすることで地域の輪が広がる、その先に「笑顔で暮らせるまち・さって」があるのではないでしょうか。

そこで、幸手市の子ども食堂の推進について伺います。

回答:健康福祉部長

それでは、「子ども食堂」の推進について、御答弁申し上げます。

「こども食堂」については、矢萩(やはぎ)議員のご質問にもございましたように、近年は全国的に「子ども食堂」の利用者を子ども、あるいは経済的に苦しい家庭に限定せず、ふだんは忙しくて食事を作ることのできない家庭の親子や地域の高齢者などを受け入れるなど、様々な方の “居場所”として運営されている傾向にあります。

このことを示す調査結果がございます。『参考資料1』をご覧ください。

令和5年12月末時点において、全国の子ども食堂の数は9,131箇所ございますが、そのうち、対象者を子どもに限定せずに、誰でも受け入れて運営している「子ども食堂」は7,158箇所で、実に全体の約8割を占めています。

また、こちらのスライド『参考資料2』のとおり、このような誰もが利用できる「子ども食堂」が多くなることによって、共食の促進だけでなく、賑わいのある地域づくりや高齢者の健康の促進などといった様々な効果が期待できるとされています。

では、幸手市における現状はどうでしょうか。

幸手市には現在、5箇所の「子ども食堂」がありますが、そのうち、誰もが利用できる「子ども食堂」は2箇所です。

今後は、誰もが利用できる「子ども食堂」の数を増やしていくことが重要であると考えています。

つぎに、「子ども食堂」を運営するうえでの“課題”について、ご説明します。

こちらのスライド『参考資料3』では、先程と同じNPO法人が全国の「子ども食堂」を対象に実施したアンケート結果を示しています。

アンケートによりますと、「子ども食堂」が抱える“困りごと”として、運営資金の不足が最も多く、次いで運営スタッフや後継者の不足、「子ども食堂」に係る認知度の不足といった結果が示されています。

幸手市では現在、「子ども食堂」を運営する市内5箇所の事業者を交えた会議を定期的に開催していますが、そこでもやはり、同様の課題が“困りごと”として在るということが判っています。

このため市では、家庭や企業などから、余った食品を寄付してもらうための「フード・ドライブ・ボックス」を、市役所、ウェルス幸手のほか、市内5箇所の公民館を加えた計7箇所に設置して、そこで回収された食品を概ね1か月に一度のペースで市内の「子ども食堂」に提供するなどしています。

ただ、幸手市において今後、「子ども食堂」をさらに展開していくためには、運営資金のほか、関係するスタッフを確保することも必要となってきますので、「商店からの余剰商品や農家さんの不用な野菜を利用し、みんなで子ども食堂を創っていきたい」という矢萩議員のご提案は大変良いアイデアであると思いました。

今後は、このようなことも参考にしながら、先程申し上げた「子ども食堂」を運営する事業者との会議におきましても、「子ども食堂」を通じて地域の輪がより一層広がっていくよう、話し合い、様々なことに取り組んでまいります。

なお、御質問にあった学校跡地の活用方針につきましては、現時点で決めてはおりませんし、具体的な検討もこれからの作業になります。

作業にあたっては、「子ども食堂」としての活用も含め、どのような活用方法が可能なのかを詳しく調査する必要がありますが、他市町村の事例も参考にしながら、より良い方針の策定に努めていきます。

西中学校 柴沼紗南議員

市のAED普及活動について伺う

突然の心停止は、誰にでも、どこででも起こり得る重大な事態です。

このような緊急事態において、AED(自動体外式除細動器)を迅速に使用することが救命率向上に極めて重要であることは広く知られています。

しかしながら、AEDの設置場所や使用方法についての認知度、そしていざという時に実際に使用できるかどうかという点で課題があると考えられます。特に私たち中学生も当事者になる可能性もあり、その時に正しく行動できるかという不安があります。

そこで、以下の点について市の現状と今後の取り組みをお聞きしたいと考えています。

1. 市内の公共施設、学校、商業施設などにおけるAED設置状況について。

2. 市民(特に中学生)へのAED使用に関する啓発活動や講習会の実施状況、受講者の推移について。

3.市民が緊急時にAEDを探しやすくするための取り組み(アプリ、マップ、標識の改善など)についての方針。


回答:健康福祉部長

市のAED普及活動について、1点目の「市内公共施設、学校、商業施設などにおけるAED設置状況」について、御答弁申し上げます。

まず、公共施設ですが、同じ公共施設である学校を除いた場合には、現在30カ所で計30台のAEDを設置しています。

つぎに、学校については現在、市内の小・中 合わせて12校に設置しているAEDは、各校2台ずつで計24台です。

つぎに、市が市内の商業施設に設置している台数は、17店舗のコンビニエンス・ストアに1台ずつの計17台です。

なお、コンビニエンス・ストア以外の商業施設等でも、その施設の判断でAEDを設置しているケースが多くありますが、市でその数の把握はしておりません。

また、市では、自治会や市民の皆さんがイベントなどを実施する際にAEDの貸出しを行っておりますが、そのためのAEDをウェルス幸手にある「健康増進課」というところで3台保管しています。以上で、市が設置・保管するAEDは、合計で74台になります。

最後に、市で設置しているAEDではありませんが、市内の医療機関におけるAEDの設置状況は毎年、医療機関に確認しておりますが、現在、AEDを設置している病院や診療所は24カ所、歯科者さんが19カ所になります。

次に2点目の「市民、特に中学生へのAED使用に関する啓発活動や講習会の実施状況、受講者の推移」について、御答弁申し上げます。

はじめに、啓発活動につきましては、市が毎月発行している「広報さって」及び市のホームページなどで行っています。

このうち「広報さって」では、9月9日が全国的に『救急の日』となっていることに因んで、例年9月号の紙面でその特集記事を掲載しておりますが、そこにAEDに関連した情報も併せて掲載しています。

つぎに、講習会の実施状況です。

AEDを扱う講習会は通常、「普通救命講習」になりますが、こちらは消防署が実施しておりまして、その実施状況は、昨年度、つまり令和5年度の例で申し上げますと、実施回数が25回で、受講者は238人でした。

なお、受講者は30代から上の年齢層の方が多く、20代、それに皆さんのような10代の受講者は比較的 少ない傾向にあります。

また、受講者数の推移ですが、ここ3年間で申し上げますと

令和3年度が139人、令和4年度が133人、先ほど申し上げた令和5年度が238人となっております。

令和5年度で受講者が大幅に増加しておりますが、これはやはり、コロナ禍が明けて、それまで受講を控えていた人たちによる需要が高まったことが要因と思われます。

このほか、「心肺蘇生法」に関する講習会につきましては現在、全ての小・中学校で取り組んでおります。

このなかで、AEDを使用した講習会を行っている学校は、小学校では4校、また中学校では柴沼議員が通われている西中学校の1校です。

その西中学校では毎年、2年生を対象として、実際にAEDを使っての講習会を実施しているとのことで、こうした日頃の実践が“いざ”という時に人の命を救うことに繋がるわけでございまして、意識の高さが伺えるとても素晴らしい取組みです。

市内の小・中学校におきましては今後、「心肺蘇生法」及びAEDの使用に関する教育を、保健体育の授業や特別活動の一環として取り入れることで、児童・生徒の理解と実践力を向上させてまいります。

最後に3点目の「市民が緊急時にAEDを探しやすくするための取組みについての方針」について、御答弁申し上げます。

市では、2点目の御質問でも申し上げましたように、市のホームページにAEDに関連する情報を掲載しております。

そこでは、「心肺蘇生法」の手順をイラスト入りで掲載しているほか、市がAEDを設置している施設やコンビニエンス・ストア、医療機関の一覧表を掲載しておりますが、これらと併せて、AEDの設置場所を地図に落とし込んだ『AEDマップ』へのリンクも貼っています。

この『AEDマップ』へのリンクは2種類で、ひとつは埼玉県が作成した県内の設置情報に対応したもの、もうひとつは「日本救急医療財団」というところが作成した日本全国の設置情報に対応したものです。

両方とも、スマートフォンやパソコンを使ってAEDの設置場所を検索できるようになっております。

市では、冒頭で申し上げたとおり、これらの『AEDマップ』をご活用いただけるよう、市のホームページにて市民の皆さんにご案内をしておりますが、その一方で、「市民の皆さんが緊急時にあって初めて、AEDがどこにあるのかを探しやすくする」というよりも、「いざというときは公共施設やコンビニエンス・ストアに行けばAEDがある」ということを普段から、市民の皆さんに持っていただけるよう努めていくことも有効だと考えています。

そのためにも、今後は引き続き、「広報さって」や市のホームページ、あるいはSNSなども活用しながら、AEDの有効性や重要性と併せて、このようなご案内も広く行っていきます。

子ども議会懇談会

子ども議会終了後、今回の議会についての懇談会を行いました。

子ども議員の皆さんからは、「普段はできない経験ができてとてもよかった」「自分と同じような質問でも、その質問内容に対する着眼点や質問の仕方が違っていて、新しい発見があったし、勉強になった」といった感想があがりました。

集合写真1

教育長からは、「今日までのたくさんの努力と練習の成果が見受けられました。自分たちで調査をしてしっかり調べて、データなどを分析し、今日の子ども議会に参加していることが良く分かりました。これからも色々な事に興味をもって学んでください」との講評がありました。

子ども議員からの質問の質の高さや、このまちを魅力あるものにしたいという強い市民意識が伝わる有意義な議会となりました。子ども議員の皆さんは、市への自分達の意見や希望を提言することにより、市政への関心がさらに高まった様子でした。

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電話 0480-43-1111 内線223 ファックス 0480-43-7088

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