○幸手市戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱

令和3年8月12日

訓令第3号

(目的)

第1条 この訓令は、幸手市個人情報の保護に関する法律施行条例(令和4年幸手市条例第16号)及び幸手市個人情報の保護に関する法律等施行規則(令和5年幸手市規則第3号)に定めるもののほか、戸籍事務主管課における戸籍情報システムに係るデータの保護及び管理について必要な事項を定め、戸籍データ保護の適正な運営を確保することを目的とする。

(令5訓令2・一部改正)

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 戸籍情報システム クラウドサービス上の仮想環境に設置した戸籍サーバ及び戸籍事務主管課に設置した戸籍専用端末装置(以下「端末装置」という。)により、現在戸籍、除かれた戸籍、戸籍附票、人口動態調査票等を磁気ディスク等に記録し、戸籍事務、戸籍附票事務、人口動態調査票等の戸籍関連事務を行うシステムをいう。

(2) 戸籍データ 戸籍情報システムで取り扱われる入出力データをいう。

(3) 磁気ディスク等 磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープその他の情報を記録する媒体をいう。

(4) ドキュメント クラウド運用マニュアル、端末装置運用マニュアル、詳細設計書、構成情報管理ファイル、その他戸籍情報システムに関する仕様書をいう。

(処理の基本方針)

第3条 戸籍情報システムによる事務処理に当たっては、戸籍事務の効率化を図るとともに、個人情報を保護するように配慮しなければならない。

(戸籍データ保護管理者の設置)

第4条 戸籍情報システムの適正な運用及び戸籍データ保護について統括的管理を図るため、戸籍データ保護管理者(以下「保護管理者」という。)を置き、戸籍事務主管課長をもって充てる。

(保護管理者の職務)

第5条 保護管理者は、戸籍データの管理の状況及びこれらに関する設備の状態について常に把握し、戸籍データを適正に管理しなければならない。

2 保護管理者は、戸籍情報システムについて、火災、盗難その他の災害に備えて必要な保安措置を講じなければならない。

3 保護管理者は、戸籍情報システムに事故が発生したときは、速やかに事故の経緯及び被害状況を調査し、市長に報告しなければならない。

(戸籍データ取扱責任者)

第6条 保護管理者を補佐するため、戸籍データ取扱責任者(以下「取扱責任者」という。)を置き、保護管理者が指定した者をもって充てる。

(戸籍データ保護)

第7条 保護管理者は、戸籍データの漏えい、滅失、毀損等の防止に必要な措置を講じなければならない。

2 端末装置は、来庁者から内容が読み取られない位置及び角度に配置しなければならない。

3 戸籍データは、電算処理を行う他の業務と連動して処理してはならず、また、これを他の業務に利用してはならない。

4 戸籍データは、不用となった時点で速やかに裁断等により復元不可能な処理を施した上で、処分しなければならない。

5 戸籍データは、法令に定めがあるものを除き、外部に提供してはならない。

(磁気ディスク等の管理)

第8条 保護管理者は、磁気ディスク等を次に掲げる措置を講ずることにより適正に管理しなければならない。

(1) 持ち運び可能な磁気ディスク等については、施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保するとともに、その使用に関して厳重な管理をすること。

(2) 持ち運び可能な磁気ディスク等には、格納した記録内容をラベルで明示するなど適正な管理をすること。

(3) 持ち運び可能な磁気ディスク等の受払及び管理については、名称、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。

(4) 磁気ディスク等を破棄するときは、記録内容を消去し、焼却、裁断等の復元できない方法により処分すること。

(5) 外部認証のPCIDSSを取得しているデータセンターで提供されるクラウドサービスを利用することで適切な磁気ディスクの管理と戸籍データの漏えいを防止すること。

(6) 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に対し、定期的に外部認証取得情報を確認させ、外部認証が継続していることを報告させること。

(出力帳票の管理)

第9条 保護管理者は、戸籍情報システムから出力された帳票を次に掲げる措置を講ずることにより適正に管理しなければならない。

(1) 保管の必要のある出力帳票は、施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保すること。

(2) 保管の必要のある出力帳票は、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。

(3) 出力された帳票を破棄する時は、償却、裁断等により復元できない方法により処分すること。

(ドキュメントの管理)

第10条 取扱責任者は、ドキュメントを最新の状態に維持し、適正な場所に保管しなければならない。

2 取扱責任者は、ドキュメントを外部へ持ち出し、複写し、又は廃棄するときは、保護管理者の承認を受けなければならない。

(戸籍サーバへのアクセス管理)

第11条 保護管理者は、戸籍サーバへのアクセスに際し、業務処理範囲に限定した権限の範囲で許可された操作者へID及びパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者に制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。

3 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に戸籍サーバ利用に関する履歴を常時記録させ、必要に応じて当該履歴を請求し、利用状況を確認しなければならない。

4 保護管理者は、緊急時において、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から即時に連絡を受け、対応を協議する体制を設けなければはならない。

(戸籍データのアクセス管理)

第12条 保護管理者は、戸籍データへのアクセスに際し、業務処理範囲に限定した権限の範囲で、許可された操作者へID及びパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者に制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。

3 保護管理者は、戸籍情報システム事業者の戸籍データへのアクセスについては、緊急時の保守作業においてのみ許可し、保守作業に必要な権限を設定したID及びパスワードを付与しなければならない。

4 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に戸籍データへのアクセスに関する履歴を常時記録させ、必要に応じて当該履歴を請求し、利用状況を確認しなければならない。

5 保護管理者は、緊急時において、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から即時に連絡を受け、対応を協議する体制を設けなくてはならない。

(戸籍情報システムのアクセス管理)

第13条 保護管理者は、戸籍情報システムの取扱職員(以下「取扱職員」という。)及び当該取扱職員の業務処理範囲を定め、個別に入出力を制御するパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 戸籍情報システム事業者は、戸籍情報システムを操作することはなく、戸籍情報システムのバージョンアップ後の動作確認は、取扱職員にて実施するものとする。

3 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に戸籍情報システムへのアクセスに関する履歴を常時記録させ、必要に応じて当該履歴を請求し、利用状況を確認しなければならない。

(アクセス権限の漏えい防止の措置)

第14条 戸籍サーバ、戸籍データ及び戸籍情報システムの各々にアクセスするためのID及びパスワードを付与された者は、ID及びパスワードを他者に漏らすことがないよう適切に管理運用しなければならない。

2 保護管理者は、ID及びパスワードの設定、更新、発行、保管等の運用方法を定め、これを厳重に保管しなければならない。

3 保護管理者は、ID及びパスワードを当該取扱職員以外の者に漏らしてはならない。

4 取扱職員は、自己のID及びパスワードを他人に漏らし、又は使用させてはならない。

5 戸籍情報システム事業者は、ID及びパスワードを正当権限者以外の者に漏らしてはならない。

(取扱状況の把握)

第15条 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に対し、必要に応じて次の事項を請求し、取扱状況を把握しなければならない。

(1) 戸籍サーバの使用状況

(2) 戸籍データの使用状況

2 保護管理者は、取扱責任者に次の事項を報告させ、戸籍情報システムの取扱状況を把握しなければならない。

(1) 戸籍情報システムの使用状況

(2) 端末装置の管理状況

(3) 戸籍事務室の管理状況

(4) その他戸籍情報システムの運用に関すること。

(端末装置の操作)

第16条 端末装置の操作は、取扱職員でなければ行うことができない。

2 端末装置の操作は、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合以外に行ってはならず、見出データ及び戸籍に関するデータを戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合を除き検索してはならない。

(機器、ソフト等の保管)

第17条 保護管理者は、戸籍データの適正な管理を図るため戸籍情報システムに係わる機器、ソフト等を管理しなければならない。

(研修の実施)

第18条 保護管理者は、戸籍データの重要性及び機密保持並びにプライバシー保護に関する意識の高揚とシステム安全対策の推進を図るため、教育訓練計画を策定し、取扱責任者及び取扱職員に対して年1回以上の教育訓練を実施しなければならない。

(会議)

第19条 戸籍データの保護の適切な管理を推進するため、戸籍データ保護会議(以下「会議」という。)を置く。

2 会議は、保護管理者が必要に応じて戸籍データ保護に係る事務について開催するものとする。

3 会議は、保護管理者、取扱責任者及び取扱職員をもって組織する。

4 会議の庶務は、戸籍事務主管課担当において処理する。

(施行期日)

1 この訓令は、令和3年8月16日から施行する。

(幸手市戸籍情報システムに係る保護管理規程の廃止)

2 幸手市戸籍情報システムに係る保護管理規程(平成10年幸手市訓令第22号)は、廃止する。

(令和5年3月31日訓令第2号)

この訓令は、令和5年4月1日から施行する。

幸手市戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱

令和3年8月12日 訓令第3号

(令和5年4月1日施行)