令和5年度幸手市子ども議会(開催報告)

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更新日:2024年02月29日

令和6年1月30日(火曜日)【~未来へのメッセージ~私が思う「笑顔で暮らせるまち・さって」】をテーマに子ども議会を開催しました。

議会当日は、幸手市議場に市内各小中学校から代表児童・生徒12人が集まりました。

子ども議会の様子2
子ども議会の様子1

初めに、市長から市政に関する講話と、議会事務局長から議会の仕組みについて説明がありました。

その後、子ども議員として、日ごろの生活の中で困っていることや気になっていることを、事前によく調査研究し、現場を確認しにいったり、アンケートをとったり、データを分析したりして、自分の体験を交えながら堂々と発表しました。

また、幸手中学校、東中学校、西中学校の生徒は議長も担当し、スムーズな議会運営をおこなうことができました。

参加校

小学校

・幸手小学校     ・権現堂川小学校     ・上高野小学校

・吉田小学校     ・八代小学校            ・行幸小学校

・長倉小学校     ・さかえ小学校          ・さくら小学校


中学校

・幸手中学校     ・東中学校     ・西中学校

発表の様子

発表の様子

幸手中学校 芦葉椿輝議員

幸手駅周辺の活性化について伺う

幸手市の人口は、2021年に5万人を下回りました。これは、埼玉県内の40市で唯一のものであり、現在も減少傾向にあります。また、少子高齢化も進んでいます。私たち幸手中学校でも、生徒数が減少しはじめており、今はまだ大きな出来事は起こっていませんが、このままだと、クラス数が減少し行事の規模が小さくなってしまったり、部員数が足りず、廃部になる部活が出てきてしまったり、さらには、私たちの母校が廃校になってしまったりすることも考えられます。だからこそ、人口、特に若者の人口を増やすための対策が急務であると考えます。

生徒会で話し合った中で、私たちは幸手市を盛り上げるために、幸手駅周辺の活性化させることが必要だと考えました。現在、幸手駅前には若者が集まれるような施設が少ないように思います。商業施設やカフェなど、若者が集える場所を設けることで、駅前の利用者が増え、多くの若者でにぎわう町に変えていくことができるのではないでしょうか。さらに、幸手市のシンボルであり、幸手市民から愛されるマスコットキャラクター「さっちゃんの像」を駅前に設置することで、市民から愛される待ち合わせ場所になると思います。また、「隠れさっちゃん」を探すスタンプラリーイベントのような、小さい子供から大人まで楽しめる催しも、集客を大いに見込めると思います。駅周辺でのイベントなどを企画していただけると、権現堂のみならず、駅周辺にも人が集まり、駅周辺の活性化が見込めるのではないかと考えます。権現堂の桜のシーズンに、駅から歩いても楽しめるようにすることで、より多くの人に「幸手に来たい」と思ってもらえるようになる。そして、多くの人が訪れ、良い町だと思ってもらえたならば、幸手に住もうと考える家庭も増えてくるのではないでしょうか。

私たちの考えは、机上の空論に過ぎず、実現が困難であることがあるのもわかっています。そこで現在、幸手市がより多くの人に愛され、人が集い、住む場所にするための構想について伺います。

回答:建設経済部長

それでは、芦葉議員のご質問について回答いたします。

現在、日本では全国的に人口減少と少子高齢化が続いているところですが、ご質問にありますように、幸手市の人口は令和3年6月中に5万人を下回り、令和5年12月1日現在の人口は49,125人となっております。

最新の将来推計人口では、幸手市の人口は令和22年(2040年)には39,242人、令和32年(2050年)には33,617人に減少すると予想されています。

芦葉議員のおっしゃるとおり、若者の人口を増やすための対策は、幸手市にとって重要な課題であると考えています。

まず、幸手市としての人口減少の対策につきまして、お答えします。

幸手市では、人口減少の克服に向けて取り組むための目標と施策を定めた「第2期 幸手市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、他の町に住んでいた人が幸手市で家を買う場合に補助金を交付する「しあわせ家族ウェルカム補助金事業」や、小学校に入学する前の子どもがいる家庭にお米を配る「ハッピースマイル事業」など、人口減少を食い止めるための様々な事業を実施しています。

続いて、幸手駅周辺の活性化につきまして、お答えします。

幸手市で策定しているまちづくりに関する計画では、幸手駅の周辺については、商業、サービスなどの色々な施設が建つことにより、市民の生活利便性の向上を目指しますと掲げており、芦葉議員のおっしゃるとおり、幸手駅周辺を活性化させることは若者の人口を増やすためには重要であると考えています。

そのような中で、幸手市では、平成30年4月に幸手駅西口の駅前通りの道沿いを、主に住宅しか建てられなかった場所から飲食店やスーパーなどの商業施設も建てられるよう変更を行いました。

また、平成30年から5回にわたり、飲食店、スーパーなどの企業に対して、情報提供や出店意向を把握するためのアンケート調査を行いました。

今後においても、企業への情報提供やアンケート調査については継続していきながら、幸手市に興味を持っていただき、出店していただけるよう様々な取り組みを実施してまいりたいと考えています。

また、幸手駅西側の南3丁目地区内では、自動車のすれ違いが出来る安全性の高い道路や公園などを整備して、街並みを整え、安全で快適なまちづくりをするために幸手駅西口土地区画整理事業を実施しています。

土地区画整理事業では、今後、宅地の販売も実施していく予定で、販売した宅地に、新しい市民の方に住んでいただいたり、商業施設などが営業を開始して、駅前ににぎわいが生まれてほしいと考えています。

また、芦葉議員のおっしゃるとおり、「さっちゃん」は幸手市民に愛されるマスコットキャラクターです。

ご質問のなかで、「さっちゃんの像」の設置や「隠れさっちゃん」を探すスタンプラリーといったさっちゃんを活かしたアイデアを出していただき、ありがとうございます。

幸手駅西口土地区画整理事業で新しく整備される親水公園をどのようなものにしていくのかについて、市民の皆さんと会議を行った際にも、公園でさっちゃんを活用したイベントを行ってはどうかとのお話しもありました。

今回の芦葉議員のアイデアも参考にさせていただきながら、今後のまちづくりに活かしていきたいと考えています。

このほか、最近は、権現堂の桜のシーズンだけでなく、幸手市の玄関口である幸手駅の改札口前において、簡易マーケットを定期的に開催し、地元のお店がパン、総菜、野菜などの販売を行い、リピーターの獲得や売上の増加につなげています。駅の賑わいが、中心市街地、そして、まち全体の活性化に繋がればと期待しています。

幸手小学校 井藤龍希議員

フードロス問題について伺う

日本の歴史について学んでいるなかで、争いや年貢、自然災害による食糧難などにより、多くの人々が食べ物や飲み物に飢えながら亡くなってしまっていることを知った。

今の自分たちの生活はどうかを皆で考えたが、食料がなくて困った経験がある者はおらず、それどころか食べ残してしまった、捨ててしまったという意見があがった。また、調べたところ、日本は毎日国民一人あたり1個のおにぎりを捨てているという事実もわかった。

そのため、フードロスをなくすためにはどうすればよいのかを考えた。その結果、「各家庭で食べずに残されている食品を気軽に持ち寄れる公共の場所があればよい」という意見があがった。また、「規格外商品を捨てずに直接安く買えるような施設があると嬉しい」という意見もでた。そうすれば、それぞれが必要なものを安く購入出来たり、農作物を作っている方たちの収入が増えるなど、幸手市民全員にメリットがあると考える。

以上のことから、幸手市でのフードロス問題への取り組みについてどのような計画が進んでいるのかについて伺う。

回答:市民生活部長

それでは、「フードロス問題」について、ご答弁いたします。

フードロス問題は、現代の日本ではとても大きな問題となっています。

井藤議員がお聞きしている皆さんの意見のとおり、「飽きたから、好きなものではないから」という理由で、まだ食べられるものなのに捨てられてしまうことが、日本全国で多くなっています。

さらに、捨てられた食品は、大部分が生ごみとして焼却処理されてしまうため、CO2排出や焼却後の灰の埋め立てなど、環境への悪影響も及ぼしております。

今回、井藤議員とみなさんで、フードロスをなくすために二つの方策を考えていただき、ありがとうございます。

先ず一つ目の、「各家庭で食べずに残されている食品を持ち寄れる公共の場があるとよい」という提案についてですが、幸手市では、ご家庭で使いきれない食品類を持ち寄り、必要なところに寄付する「フードドライブ」という事業を実施しています。

この事業は令和3年度から実施しており、今年度についても、令和5年11月27日・28日の2日間実施いたしました。

多くの申し込みをいただき、合計で652kgもの寄付がありました。

寄付をしていただいた食品類については、市内にある子ども食堂活動団体や生活困窮世帯などに引き渡しており、大変喜んでいただきました。

令和6年度も開催を予定しており、「食品を持ち寄れる公共の場」を提供してまいりたいと考えております。

次に「規格外商品を直接安く買えるような施設があると嬉しい」というご提案につきましては、インターネット上での販売や小規模小売店での販売などは、されているようです。

しかし、「量が少なく、安定して確保できるものではないため販売ルートが難しい」ということや「正規品が逆に売れずに残り、農家の収入が減ってしまう。野菜の品質が下がる。」などの課題もあるようです。

井藤議員からいただいたご提案のような、様々なメリットを持ちつつフードロス問題へ対応できる方法は、これからの社会の中で非常に重要であると認識していますので、市内にある直売所での販売など、どのような形でできるか、考えていきます。

また、フードロスについては、毎年、広報にて削減をお願いする記事を、掲載しております。

今年度も10月の広報で掲載しており、「必要な分だけ購入する」「期限表示を知って、賢く買う」「適切に保存する」等、食品ロスを減らすためにご家庭でできる工夫を紹介しております。

なお、先ほどご説明いたしました「フードドライブキャンペーン」につきましても、毎年、開催日程などを広報にて掲載しております。

市ではこのような取り組みを行っておりますが、フードロスを減らしていくためには、市民の皆さん、お一人おひとりのご協力が必要になります。

今後も井藤議員よりいただいた提案などを検討させていただき、フードドライブなどを含めて、様々な活動に取り組んでいきたいと考えておりますので、ご協力をお願いいたします。

権現堂川小学校 栗田理央議員

体育館の冷房施設について伺う

今年度の夏は記録的な暑さでした。幸手市では今年度から夏休みが短縮され8月25日から2学期が始まりました。登下校中の暑さもさることながら、体育館や校庭は暑さ指数が危険域に達することも多く、運動の制限がかかって大好きな体育や友達と遊ぶことができませんでした。また、暑さのため体育館での集会行事も各教室で行ったこともありました。

そこで、今年の8月25日~9月30日の30℃以上の真夏日の回数を調べた結果、気象庁の久喜市の気象データによると27日も真夏日がありました。登校する日の多くが真夏日であることがわかります。

スポットクーラーが2台本校にはありますが、大きく体育館内の温度や湿度が変わるほどではないため、体育ができるというわけではありませんでした。

さらに体育館クーラーについて全国的な設置率を調べました。イーズ未来の「公立学校施設の冷房空調施設の設置状況」によると全国的に9%ほど体育館に冷房施設、つまりクーラーが設置されていることがわかりました。実現不可能なものというわけではないようです。

なお、身近な地域ではさいたま市が体育館の冷房施設の設置を進めています。さいたま市では令和7年度までに全市内中学校に体育館冷房施設を設置予定であり、うらやましく思います。冷房施設の設置や電気代などの費用は大きくかかることが予想されますが、さいたま市では使用時にプリペイドカードで必要な分だけ使えるという工夫した取り組みもあるようです。

さらに冷房があれば災害時の避難所機能としての機能も高まります。寒さは耐えられても、暑さは耐えがたいのではないでしょうか。

以上のことから子どもの健康・安全と思い切り体育のできる環境づくりのため体育館冷房施設の設備の設置について伺います。

回答:教育部長

体育館の冷房施設について、お答えします。

2学期まで、とても暑い日が多かったですね。

栗田議員の御質問は、暑かったという感覚を基にしたものではなく、真夏日の日数や全国的な体育館クーラーの設置状況など、数値を基にした質問でした。

この質問のし方は、とても説得力がありますね。タブレットを上手に活用して、必要な情報を調べることができていて素晴らしいです。

さて、栗田議員をはじめ、児童・生徒の皆さんは、暑い日には、健康や安全のために、校庭や体育館での活動を制限しながら、学校生活を送ってきたことと思います。

小中学校の体育館は、皆さんの体育の授業や部活動などの学校生活で使用するほか、災害が発生してしまったときの避難所としても利用される施設です。

このため、夏の暑さの中でも生活ができるよう、冷房が必要です。また、冬の寒さの中での生活も考えると、暖房も必要です。これからの体育館には、冷暖房を行うことができる空調設備が必要だと考えています。このことから、幸手市では、令和7年度から小中学校の体育館へ順番に、空調設備の設置を進めていく予定です。

現在は、空調設備を設置している体育館を視察するなど、調査・研究を行っています。

今後は、児童・生徒の皆さんの健康や安全、快適な学校生活のためにも、1日でも早くすべての小中学校の体育館に空調設備を設置するよう取り組んでまいりますので、もう少しだけ暑さに注意しながら勉強も遊びもがんばってください。

上高野小学校 山田愛歩議員

幸手市人口ビジョンについて伺う

総合的な学習で幸手市の人口減少が止まらないという新聞記事を読みました。インターネットで幸手市人口ビジョンを調べてみると、20歳から34歳の年齢の人たちの転出が多いことが分かりました。このことから、私たちはその年代の人たちが転出しないで住み続けたいと思えるような方法はないかと考えてみました。

まず、20歳から34歳の人たちは結婚や子育てをすることが多いと思います。だから、いつ行っても誰かと話せるようなサロンを作ったらどうかと思いました。気軽に訪れ、親子で楽しく過ごせる場所があると楽しいと思います。さらに、スタンプラリーのような仕組みにすれば多くの人に続けて利用してもらえると思います。

次に、バスの便数を増やしたり、ルートを工夫して停留所を増やしたりすると、車を持っていない人たちも便利になると思います。バスだけではなく宇都宮市で走り始めた路面電車などもあるとより便利になりそうです。住んでいる私たちが便利で素敵な街だと感じることが人口増加につながっていくのではないかと思います。

さらに、停留所の近くに、道の駅のように気軽に立ち寄れるところを作ったり、空き家をお試しで使ってもらえるカフェにしたり、公園などと連携したりすると、より便利で楽しみが増えると思います。

最後に美しい四季の景色などの幸手のよさを詰め込んだポスターを作り、大きな駅や市外の様々なショッピングモールなどに貼れば、幸手をより知ってもらうことにつながり、笑顔で暮らせるまちになると思います。

私たちの考えた人口ビジョンについて伺います。


回答:総合政策部長

それでは、山田議員のご質問にお答えします。

現在、日本全体で少子高齢化、人口減少が課題となっており、山田議員のおっしゃるとおり、幸手市においても人口減少が続いています。人口減少を克服するために、若い人たちに幸手市の魅力を知ってもらい、「いつまでも幸手市に住み続けたい」と思ってもらえるようなまちづくりに取り組んでいるところです。

そのような中、みなさんでアイデアを出し合い、素敵な人口ビジョンを提案していただきましてありがとうございます。

まず、いつ行っても誰かと話せるようなサロンを作ったらどうかとのご提案をいただきました。

幸手市では、親子が安心して遊べる場、子育て中の親同士の交流の場、相談の場として、市内3か所に子育て支援センターを設置しています。子育て支援センターでは、親子で楽しめる工作やリズム遊び、絵本の読み聞かせやお誕生日会など様々なイベントを実施しているほか、保育士さんに子育ての悩みなどを気軽に相談することができます。

これからも、安心して子育てできる環境を整備して、幸手市に住み続けたいと思える子育て世代を増やしていきたいと思います。

次に、山田議員のご質問の中で、バスに関するご提案がありましたが、人口減によりバスを運行する会社をはじめ、公共交通が置かれている状況は大変厳しくなっています。

具体的には、利用者が少なくなってしまったことや、運転手不足の問題があげられます。これにより、現在、日本各地で路線バスの「減便・廃止」が相次いでおり、幸手市でも、昨年末に、幸手駅から杉戸高野台駅間の路線バスが廃止となっています。

ご質問の中にございます宇都宮市の路面電車(LRT=ライト・レール・トライジット)は日本国内で75年ぶりの新設で話題となっています。

また、自動運転バスや、AIやITを使ったデマンドタクシーなどの試験的運行に取り組まれている自治体もあり、幸手市でも新たな資源や技術の活用についても検討していきたいと思います。

持続可能な公共交通を将来にわたり維持、確保するためには、公共交通を利用しない人も含め、日頃から公共交通に対し関心を持つことが大切です。

そのような中、幸手市では、市内循環バスを運行しておりますが、無料乗車キャンペーンなど様々な取り組みを行っております。

また、今年7月から、路線バスが撤退した幸手駅~杉戸高野台駅、コミュニティセンター~東鷲宮駅間の2路線を対象に、乗合型デマンドタクシーを運行することを考えております。

是非、皆さんも、機会がありましたら利用してみてください。

さらに、幸手のよさを詰め込んだポスターを作り、幸手市をより知ってもらうというご提案をいただきました。

幸手市では、魅力発信の取り組み、シティプロモーションについて、現在はホームページやSNSを中心に行っています。

昨年2月から市民参加型のデジタル掲示板「このまちが好き幸手市」をホームページに設置しました。どなたでも投稿できますので、ぜひ、みなさんも幸手市の魅力となる写真や情報をたくさん投稿して、一緒に幸手市の魅力を発信していきましょう。

市の魅力をアピールしていくことは、市外の人へ幸手市を知ってもらいイメージを高めるだけではなく、幸手市に住んでいる人にとっても、地域に対する愛着を持ち、「住んでよかった」と思えるまちづくりにつながります。

最後に、皆さんのような若い方にずっと住み続けていただくには、幸手に興味をもっていただき、幸手の未来について一緒に考えていただくことがとても大切だと思います。

皆さんのお手元にチラシを配布していますが、来月2月と3月に、市役所の庁舎整備のための市民ワークショップを開催します。

こちらも幸手の未来について一緒に考えていただきたく開催するものです。小中学生のみなさんも参加できますので、ぜひ申し込んでいただき、皆さんのアイデアをお聞かせください。

東中学校 湊谷知香議員

幸手市電子図書館の設置について伺う

私は小学生のとき、放課後に図書館へ行き本を借りていました。しかし、中学生になると部活などで忙しく、図書館へ行く時間がとれず、本を読む機会も少なくなってしまいました。長期休業中に図書館へ行った際には、人気のある本や、読みたい本は、貸し出し中になっており、借りることができませんでした。

また、東中学校では、11月末から12月にかけて読書マラソンに取り組みました。自分の目標ページ数を決めて、毎日、読んだページ数を「読書の記録表」に記入する取り組みです。普段、あまり本を読まない人も、集中して読書をする様子がありました。そんな中、私のクラスメイトが、読みたい本があるため、図書館に行ったという話を聞きました。しかし、そのクラスメイトも自分の読みたい本を借りることができなかったそうです。なぜなら、その本がすでに貸し出し中だったからです。そこで私は、図書館の貸し出し予約システムについて調べていたところ、全国には電子図書館というものがあることを知り、調べてみました。

近年、全国では公共図書館の電子図書館サービス導入が進んでいて、2023年10月1日現在では、全国で導入率が50%以上の都道府県の割合が17%、埼玉県内での導入率は全国で3番目の57.8%と、半数を超えていることがわかりました。埼玉県内で近年導入した市町村を見てみると、2020年から急激に増えていることが分かります。昨年には、隣町の杉戸町に電子図書館が開設されました。ボタン1つで貸し出し、返却、延長ができます。そこで、伺います。幸手市でも電子図書館の導入計画はあるのでしょうか。

電子図書館を導入できれば、いつでも、どこでも、好きな時間に本が探せます。また、学校で使用している1人1台のタブレットでも閲覧できれば、必要な資料を瞬時に得られ、より充実した学習につながると思います。

以上のことから、幸手市の電子図書館設置に対する考えについて伺います。


回答:教育部長

はじめに、湊谷(みなとや)議員は、小学校の頃から読書に親しみ、市立図書館をよく利用していただき、ありがとうございます。湊谷(みなとや)議員のように読書好きの小中学生がいることは、とても嬉しいことです。

また、東中学校で行われた読書マラソンでは集中して、きっとたくさんの本を読まれたことと思います。

読書は、「考える力」、「感じる力」、「表す力」などを育てるほかに、豊かな感性や知的好奇心を育てることができることから、読書をする環境を整えることは、重要であると考えています。

そのため、読書環境を整える手段のひとつである電子図書館について、ご質問いただき、そして、全国の導入状況までよく調べていただき、ありがとうございました。

幸手市では、PBLといって課題解決型学習を進めています。これは、生徒が自ら問題を見つけ、さらに、その問題を自ら解決する能力を身につける学習法です。

今回、湊谷(みなとや)議員の調査は、まさにPBLの先頭をいくもので、大変すばらしいと思いました。

それでは、ご質問いただきました電子図書館の設置につきまして、ご答弁申し上げます。

湊谷(みなとや)議員のご質問のとおり、電子図書館は、インターネットで本の貸し借りができ、今までの紙の本が置いてある図書館とは違うメリットがあります。

電子図書館のメリットは、インターネットで本の貸し借りができるため、図書館に来なくても、また、図書館がお休みしている日や時間であっても、本を読むことができます。

また、電子図書は、本に書かれていることを音声で読み上げることや文字を大きくすることができるため、障がい者の方や高齢者の方の読書を支援することができます。

さらに、図書館としても、利用者が本の返却を忘れることを防げるほか、職員が返却された本を本棚に片づける仕事の時間を減らすことができるなどのメリットがあります。

しかしながら、本の値段が紙の本を買うのと比較しますと、電子図書は1.5倍から2倍と高価なものとなっている現状があります。

また、図書館が用意して、貸出できる電子図書は、見ることができる期間や借りることができる回数などに制限があるため、電子図書館を続けていくためには、相当の費用が必要になってきます。

こうしたことから、電子図書館の早期実現には課題もありますが、最初にご答弁したように、メリットも大きいことから、是非、幸手市に電子図書館を設置できるよう、努力していきたいと思います。

これからも、湊谷(みなとや)議員やお友達には、市立図書館や学校の図書館をぜひ利用して、たくさんの本を読んでいただけることを期待しています。

 

吉田小学校 清水咲希議員

吉田幼稚園跡地利用について伺う

11月に吉田幼稚園跡地で「絆キャンプ」が行われました。イベントの際に、施設が活用されるのは、とても合理的で、かつ沢山の人と交流でき、とても有効的だと思いました。しかし、吉田幼稚園跡地は日常的には使われていません。私たちは吉田幼稚園跡地が日常的に活用されないのはもったいないと考えました。地域の方へ行ったアンケート調査でも「活用されないのはもったいない」という意見が多数ありました。

そこで、

1.吉田幼稚園跡地がどうなるのか

2.施設利用をする場合どのように利用されるのか

3.施設整備にあたり交通網の整備はどうなるのか について伺います。


回答:総合政策部長

ただ今、御質問いただきましたが、皆さんが住んでいる地域に関心を持って実際に地域イベントに参加したり、アンケート調査、現地調査など、その行動力を発揮し、色々と調べたりしていただき大変嬉しく思います。ありがとうございます。

それでは、清水議員から御質問いただいた吉田幼稚園跡地利用について、お答えします。

1点目の「1.吉田幼稚園跡地がどうなるのか」については、清水議員にアンケート調査いただき「もったいないという意見」がありましたように、市でも庁内のプロジェクト・チーム会議を設置し、新たな活用を図るために様々な検討を行いました。

その中で、市としては、新たな施設の整備は難しいとの結論に至り、民間事業者から広く活用案を募ることとし、令和5年9月に「吉田幼稚園跡地利用方針」を作成しました。

その後、跡地利用の事業者を募集するため「募集要項」を作成した上で、先月、プレゼンテーション審査を行い、「教育分野」の事業者を選定したところです。

続いて2点目の「2.施設利用をする場合どのように利用されるのか」については、「地域住民等への配慮」を跡地利用方針に記載しており、地域の皆さんがイベント等で活用できる施設となるよう事業者と協議していきたいと考えています。

3点目の、「3.施設整備にあたり交通網の整備はどうなるのか」については、現時点では旧吉田幼稚園の周辺において道路拡幅や新設の予定はありません。

最後に、今後、住民の皆さんに事業内容を説明する場として2月18日に東公民館で事業者説明会を予定しています。

吉田幼稚園跡地の利用につきましては、地域住民の皆さんに御理解いただけるよう引き続き、進めていきたいと考えています。

八代小学校 張ヶ谷莉桜議員

幸手のまちづくりやPR活動について伺う

現在の幸手市は、広報誌を見ると毎月のように人口が減少していることがわかりました。私の住んでいる地域では、イベントなども少なく街自体に活気がなく感じます。このままだとテレビ放送でもあったように幸手市が無くなってしまうのではないかという危機感を覚えました。そこで、街が活気づくようなイベントやPRプロジェクトを推進することがよいと考えました。

人口を増やすことは難しくても、幸手市に他市や他県から来てもったりすることはできると思います。クラスでは、魅力的なイベントの実施や自分たち子供が行ってみたいなというイベントなどを調べたり、話し合ったりしてみました。その中で3つ考えが出ました。

1つ目は、田んぼを活用したPR活動です。八代地区は田んぼも多く、コメ作りをイベントの一つとして活用できるといいのではないかと思います。行田市では、田んぼアートとしてメディアにも取り上げられています。幸手市でも田んぼアートをしたり、収穫を迎える頃の田んぼで、案山子コンクールや稲刈り体験を開催したり、刈り取った後のわらでクリスマスリース作りや正月の飾り作り体験をしたりするイベントを開催できれば、多くの方に足をはこんでもらうことができ、幸手の新たな魅力を伝えられると思います。

2つ目は、秋祭りです。八代地区には、冬休みに「歩け歩け大会」というイベントがあります。冬の寒い時期だけではなく、秋の収穫時期にも「歩け歩け大会」を開催し、地元でとれたお米や野菜、果物などをふるまったり、販売したりして地域を知ってもらい、参加者が増えれば、幸手の良さを広めることができると思います。

3つ目は、「幸手を知ろうスタンプラリー」です。週末に各地域で順番に催し物を行い、スタンプをいくつか集めて幸手の名産品をもらえるなどすれば、幸手市全体を知る機会ができ、たくさんの人に幸手を知ってもらえると思いました。

以上のように、子供が行きたくなるイベントを実現すれば、親も一緒に参加し、市内の参加者が増えれば、他市や他県の方が幸手に足を運んでくれて、幸手市の魅力を知ってもらうことができると思います。さらに、イベントに子供だけで参加できるように、臨時のバスを出してもらえると、参加しやすくなります。また、東京の河川敷のように、八代地区にも安全に歩ける遊歩道の整備を行っていただけると、歩け歩け大会等も多くの方に参加していただけて盛り上がるのではないでしょうか。

そこで、幸手の魅力を伝えるPR活動や今後の幸手市のまちづくりについてどのようなことに力をいれたり、計画されていたりするのかを伺います。

回答:副市長

「幸手のまちづくりやPR活動」についてお答えいたします。

幸手市では、若い人達に幸手市の魅力を知ってもらい、「いつまでも幸手市に住みたい」と、思ってもらえるような街づくりに励んでいます。

幸手市の持つ魅力や特色、文化などについて、ひろく市内外へ発信し、イメージや認知度を高め、地域への愛着とブランド力の向上を目指しています。

また、幸手市で行われているイベントについて、SNS等を通じて発信をしています。

今回、張ヶ谷議員やクラスのみなさんで、魅力的なイベントを考えてくださりありがとうございます。

まず、1つ目の「田んぼを活用したPR活動」についてお答えします。

幸手市の面積の約50%を占める田んぼや畑は、作物をつくるだけでなく、水や空気をきれいにするなどの環境を保全する役割があり、市の魅力をPRするための貴重な資源でもあります。

これまで、市では、秋の収穫時期に開催される「市民まつり」において、農産物の品評会をはじめ、新米の無料配布や試食販売を実施するなど、幸手産農産物を活かしたPR活動の推進を図ってきたところです。

これらのPR活動により、特にお米については、県内でも有名なおいしいお米の産地として高い評価を得ているものと考えています。

続いて2つ目の「秋祭り」についてお答えいたします。

張ヶ谷議員の提案された、田んぼアートや稲刈り体験の開催、歩け歩け大会など、地域行事との連携による幸手産農産物のPR活動については、より多くの観光客を呼び込むだけでなく、幸手市を知ってもらえるよいきっかけづくりになると思われますので、しっかりと考えて行きたいと思います。

次に、3つ目の「幸手を知ろうスタンプラリー」についてお答えします。現在、日光街道沿いの草加市・越谷市・春日部市・杉戸町・久喜市の5つのまちと幸手市とで連携した「埼玉六宿連携スタンプラリー」を実施しています。各市町に2個ずつスタンプが設置されており、6個以上のスタンプを集めて、応募すると、抽選でそれぞれのまちの名産品がもらえます。

市外からも多くの方に参加してもらい、大変好評をいただいています。今年度は、実施期間が終了してしまいましたが、来年度実施する際は、是非ご参加ください。

また、張ヶ谷議員の提案された「幸手を知ろうスタンプラリー」でございますが、市内全体を周るスタンプラリーというのは、現在実施しておりませんが、親子で楽しめて、幸手市を知ってもらう良い機会になると思います。今後、ぜひ検討させていただきたいと思います。

今後も引き続き、市内外問わず、より多くの人に、幸手市の魅力を知ってもらえるようイベントの実施及びPR活動をしてまいります。皆さんも今後の市のイベント行事に注目してください。お願いします。

 

行幸小学校 岡田紗季議員

ゴミのポイ捨て問題への取組について伺う

ゴミのポイ捨てで、幸手市の美しい景観や、豊かな自然、生き物、市民の生活への影響が懸念される。

幸手市では、大島新田調整池クリーン作戦や行幸湖クリーン作戦などを行っていると伺っている。また、独自にクリーン作戦を実施している市内の自治会や商工会があることも調べて分かった。

この問題の解決に向けて、市民にもプラスになるゴミ拾いの活動について考えた。その結果、「桜まつり」や「八坂の夏祭り」「幸手市民まつり」「幸手市文化祭」「市内小中学校音楽発表会」など、徒歩で参加する方々に道路に落ちているゴミ拾いをしながら会場に向かうことを促したらどうか、という意見にまとまった。そして、拾ってきたゴミを分別・計量して、その重さによってポイントカードにハンコを押して、一定数たまったら幸手市内の店舗で使える商品券などを贈呈すると、環境にも市民にも優しい取組になると考える。また、新たなゴミ拾いイベントではなく、すでに実施しているイベントとコラボすることで幸手市も取り組みやすく、みんなが笑顔になると考える。

以上のことから、ゴミのポイ捨て問題について、幸手市の考えや検討している取組等について伺う。


回答:市民生活部長

岡田議員からご質問の「ゴミのポイ捨て問題への取組」について、お答えいたします。

岡田議員からいただいたご質問のとおり、市内の道路沿いや用水路などへのゴミのポイ捨てがあり、対応しきれていないのが現状でございます。

市では、現在、ゴミのポイ捨てに対して、主に4つの取り組みを実施しています。

1つ目として、ゴミのポイ捨てや不法投棄等についての啓発看板を作成し、ゴミが多い場所には防止対策として、看板を設置しています。

また、ゴミのポイ捨ては道路や用水路だけでなく、田んぼなど市民の方の土地にもポイ捨てされることがあるため、必要に応じて、市民の方へも、看板を配布しています。

2つ目として、広報紙で「ポイ捨ても不法投棄です」と啓発記事を掲載しています。ここでは、不法投棄、ゴミのポイ捨ては、重い罪になることをお知らせして、抑止に努めております。

3つ目として、岡田議員からのご質問にもあるとおり、各種クリーン作戦を実施しております。

4つ目として、市民の皆さんが道路や公園等のゴミ拾いを行う際に活用いただけるように、地域の区長さんなどへ可燃ゴミを入れるコミュニティ袋を無料で配布しております。

市民の皆さんには、普段から地域の清掃活動を行うことで、住みよいまちづくりにご協力をいただいております。以上が市で実施している主なゴミのポイ捨て対策となります。

次に、岡田議員からご提案いただいたまつりなどのイベントとコラボしたごみ拾い活動についてですが、とても良い提案だと思いますので、実施可能かどうか考えていきます。

例えば、桜まつりなどの多くの人が参加するイベントとゴミ拾い活動という2つのイベントを一緒に開催することにより、安全面で問題がないかなど、いろいろなことを考える必要があります。

他の市町村の先進事例なども含めて、よく調査していきたいと思います。

現状としましては、クリーン作戦や広報紙での啓発活動等を通して、ゴミのポイ捨て対策を継続して行っていきたいと考えております。

しかし、市だけの力では十分ではないため、引き続き市民の皆さんの協力が必要となっています。

岡田議員はじめクラスの皆さんが学校でゴミのことを勉強し、ゴミのことに問題意識を持っていただいたことは、とても大切なことだと思います。

ゴミのポイ捨てがなくなるように、勉強したことを周りの人にも伝えてください。

ゴミのない住みやすい幸手市となるよう、一緒に協力していきましょう。

よろしくお願いいたします。

長倉小学校 遠藤菜穂子議員

市の公共交通の在り方について伺う

幸手は、車がないと住みづらい街だと思います。私が住んでいる香日向は、市役所やウェルス幸手等、市の中心機関が遠く、もし自転車で行ったとしても舗装されていない道が多く、危険です。そして、幸手は高齢者が多い街でもあります。

よくブレーキとアクセルの踏み間違い事故をニュースで見ます。そのことを知って車の免許を返納したいという人もいるのではないかと思います。そのような時、バスがないととても不便です。

令和3年に中田観光バスの香日向東鷲宮路線が休止されました。経営環境が悪化したと聞きました。苦しみながらもバスを運行してくれていた全ての人に感謝しながらも、とても不便だと思いました。私は結構利用していましたし、私以外のいろいろな年代の人が使っていたので、復活して欲しいと思います。

少子高齢化が進む中で、沢山の人を便利に、快適に運ぶバスを市がサポートしてまた復活をさせてほしいと思います。また、幸手市循環バスと杉戸町巡回バス(あいあい号)に1日乗車券を提示することで、新たに運賃を支払うことなく利用できるサービスがありますが、他の近隣の市町とコラボし、相互乗り入れができる仕組みをより広範囲に作ることで、民間で運営することなく、公共交通機関としてより便利に、そして快適かつ持続的に運営できる仕組みが整えられると思います。

そこで、市の公共交通の在り方について伺います。


回答:市民生活部長

それでは、遠藤議員から質問いただいた、市の公共交通のあり方についてご答弁申し上げます。

昨年度実施いたしました、公共交通に関する市民アンケートの結果においても、車を移動手段としている人が多く、車中心の外出スタイルになっています。

しかしながら、自転車や徒歩で移動すると回答している方も、車の次に多くいます。幸手は車がないと住みづらい街とのことですが、生活する中では坂道もなく、商店やスーパー、医療機関などはそれほど遠くない位置に存在しており、車以外でも十分に移動ができると考えています。

なお、舗装されていない道が多いとのことですが、市道の舗装率は令和5年4月1日時点で81.5%と埼玉県平均が71.4%ですので、10.1%上回っています。

つづいて、令和3年に休止となった香日向のバス路線ですが、平成18年から運行が開始し、約16年間周辺住民の皆さんに利用されてきました。

運行当初は通勤通学で多くの方が利用していました。その後少子高齢化が進むにつれ、利用者は減少しはじめ、さらに新型コロナウイルス感染症により、外出自体を控える方が増えたため、運行の継続ができなくなったと伺っています。

山田議員の提案でもお答えしましたが、利用者の減少や運転手確保の問題から、幸手駅~杉戸高野台駅間の民間路線バスも、8月に減便、12月末で廃止となりました。

市では、その影響を受ける利用者の方、特に、高齢者をはじめとする交通弱者の方々の、通院や買い物等、日常生活における移動手段の確保のため、幸手駅~杉戸高野台駅間と、コミュニティセンター~東鷲宮駅間の2路線を対象に、乗合型デマンドタクシーとして、令和6年7月から運行することを考えております。

1年間の実証運行となりますが、廃止されてしまった路線バスと同じようなルートを、予約に応じて運行する内容で、タクシー事業者と協議中でございます。

遠藤議員ご提案の、他市町村の巡回バスなどとの広域コラボレーションについては、とても面白いアイデアと感じております。民間事業者が運営する路線バスに影響を与えることがないようにバランスを取りながら進めてまいりたいと考えております。

公共交通に関しましては、使いたいときだけ使うではなく、継続して利用することや、運行していることに感謝をしながら、みんなで公共交通を育てていく気持ちを持ち続けることが大切であると感じております。

今回ご質問いただいたように、引き続き幸手市の公共交通について関心を持ち続けてもらえたら、大変うれしく思います。

さかえ小学校 羽生田百葉議員

ジェンダー平等の取り組みについて伺う

来年から幸手市内の中学校の制服が変わり、私が進学予定の幸手中学校では、生徒はスカートもしくはズボンが自由に選べるようになりました。また、近隣の杉戸町や久喜市でも制服が変わるようです。私は制服が変わることで、たくさんの生徒が過ごしやすくなればいいなと思いました。

幸手市では同性パートナーシップ制度が認められています。近隣の杉戸町なども同じく2023年4月1日に同性パートナーシップ制度が認められました。しかし、久喜市はそれ以外にも、女性が仕事場で働きやすくするための、「久喜市職員子育て応援・女性職員活躍プラン」という取り組みをしています。幸手市のパートナーシップ制度は周知されているのでしょうか。もっとこの制度が認められていることをアピールしたほうが良いのではないでしょうか。そのために市内の小、中学校の子どもたちに、ポスターや標語などを募集したり、学校などでジェンダーについて詳しく知る機会を増やしたり、子供たちから意識を変えていくことがいいと思います。これを実現することでより若い人が幸手市に移住し、活気のある幸手市になるのではないでしょうか。

今後、幸手市が検討しているジェンダーの取り組みについてお伺いしたいです。

回答:市長

それでは、羽生田議員のご質問、「ジェンダー平等の取り組み」についてお答えいたします。

まず、ジェンダーとは、日本語で「社会的性差」と言われています。

羽生田議員の御質問である「ジェンダー平等の実現」としてSDGsが目標とするものは、性別による差別をなくし、男女が対等に、権利、機会、責任を分かち合える社会を作ること、すべての人がいきいきと活躍できる社会にすることと認識しています。

このことから、幸手市では、「幸手市男女共同参画プラン」という計画を策定し、これまで推進してきました。

このプランは、男女共同参画社会の実現に向けて、「全ての男女の人権が尊重され、個人としての能力を発揮して自主的に行動できる」を基本理念とし、様々な取り組みを実施しています。

たとえば、このプランの基本目標の1つである「男女共同参画社会形成への意識づくり」の実現のために男女があらゆる分野で活躍できる社会を目指すため、「モア」という情報紙を発行しています。

みなさんの議席に資料として配布させていただきましたので、後ほど御覧いただきたいと存じます。

その他にも、昨年度は東中学校、今年度は西中学校において「ひとり一人の性と生 ~みんな違ってあたりまえ~」と題した啓発セミナーの開催や毎年6月に、市役所のロビーで、男女共同参画週間記念パネル展を開催するなど、広く市民の皆様への情報発信を行っているところです。

また、「久喜市職員子育て応援・女性職員活躍プラン」の取り組みのお話しがありましたが、幸手市におきましても「第2期幸手市役所 女性職員活躍推進計画」を作成し、女性職員が活躍できる環境、働きやすい環境の実現に向け組織全体で継続的に取り組んでおります。

現在、幸手市ではジェンダー問題に取り組む中で、性的少数者、いわゆるLGBTQと呼ばれる人たちへの取り組みが必要であり、重要であると考えています。

「幸手市パートナーシップ宣誓制度」は、相互の協力により継続的な共同生活を行い、または行うことを約束し、互いを人生のパートナーとすることを宣誓されたことを市が尊重し、公に証明するものです。

証明書の交付により、婚姻制度と同等の権利や義務などが発生するものではありませんが、全ての人々の人権や性の多様性を尊重し、精神的な安心感や生きづらさの軽減、社会的な理解の促進を目指すことを目的としています。ちなみに、現在、幸手市パートナーシップ宣誓者は1組、2名でございます。

羽生田議員には、「ジェンダー平等の実現」に向け、幸手市パートナーシップ宣誓制度を周知、認識してもらう取り組みとして、小、中学生にポスターや標語を募集することや、学校などでジェンダーについて詳しく知る機会を増やすなどのご提案いただきました。

とても重要で必要な取り組みであると思いますし、幸手市として積極的に幸手市パートナーシップ宣誓制度の情報発信を行ってまいります。

先ほど、中学校の制服の変更のお話がありましたが、制服の変更を通して、中学生の皆さんが性の多様性への理解や生徒自身の自主性を一層育んでいただければと期待しています。

これからも、ジェンダー平等の実現に向けて、羽生田議員をはじめとする若い世代の人たちとともに幸手市として様々な取り組みを行ってまいりたいと思います。

さくら小学校 渡邊隼議員

幸手市のお年寄りとの交流の活性化とそのための施設の利用について伺う

幸手市のお年寄りとの交流の活性化とそのための施設の利用について提案する。

さくら小学校では、学校応援団や地域の見守りなど多くの方が私たちの生活に関わってくださっている。皆さんとても元気で、あいさつをすると笑顔であいさつを返してくださる。私は、登下校だけの関わりでなく、日常的に関わったり、勉強を教えてもらったりすることはできないか、もっと簡単に交流することはできないかと考えた。幸手市の人口は、約5万人。そのうちの約36%の17000人以上の方が65歳以上の高齢者と呼ばれる方だ。物作りが好きな友達が、大工さんだったお年寄りから学ぶ。パソコンが好きな友達がエンジニアのお年寄りから学ぶ。遊ぶことが大好きな低学年の子たちが、昔の遊びを一緒に楽しむ。反対に「もっと運動したい」お年寄りが小学生と一緒に運動をする。一人暮らしでまわりとの交流が少ない方もいるのではないか。学校が憩いの場にならないか。そんなことを考えるだけでワクワクする。しかし、自分の身近にはそのような機会も場所もない。時々開催される市のイベントはタイミングが合わずに参加できなかったり、一度きりの交流で終わってしまったりもする。もっと気軽にいつでも交流できるように学校の空き教室を活用するなどして地域を活性化することはできないだろうか。地域人材の活用と施設の活用について伺います。


回答:健康福祉部長

渡邊議員からご質問いただきました「幸手市のお年寄りとの交流の活性化とそのための施設の利用について」お答えいたします。

渡邊議員よりご質問いただきましたとおり、お年寄りと子供たちをはじめとした世代間交流が進むことは、地域の活性化に欠かせないことであると認識しております。

また、地域のみなさんが活躍することを目指した社会を的確にとらえた素晴らしい質問であり、幸手市が目指している姿でもあります。

地域のお年寄りも、登下校の際に挨拶をしてくれる子どもたちをとても大切に思っているとよく耳にするところです。

さて、ご質問にあります、お年寄りとの交流の活性化と、そのための施設の利用につきましては、余裕教室を運動やレクリエーション施設などに変えやすくする仕組みを、厚生労働省や文部科学省も提唱しております。

また、全国的に見ますと、この仕組みで余裕教室を作り変えて、お年寄りと子どもたちが交流する場所として活用している事例もいくつかではありますがあるようでございます。

しかしながら、幸手市では、現在、大変残念ではありますが、余裕教室などを利用して、日常的にお年寄りと交流をできる場所はございません。

渡邊議員のご質問にありました、空き教室を利用して「いつでも交流できるように」を目指した施設を作るには、学校の全ての教室に総合学習室や少人数指導室など、それぞれの役割が設けられていることから、現在空き教室が無い状況です。空き教室を創るには、全体的な教室利用の見直しが必要となります。

また、皆さんの学校に不特定多数の方が出入りすることになりますので、学校において、皆さんの安全をどのように確保するかということも考えなくてはいけません。

しかし、その一方で、今後の児童生徒数は減少することが見込まれますことから、今後は空き教室が生じる可能性も十分にあります。

つきましては、渡邊議員の素晴らしいご提案ですので、お年寄りと子どもたちが交流する場所のどのように確保するか、またどういった方法で交流する機会を設けることがよいか、そして安全面をどう確保するかなど、持続可能な実現に向けて、校長先生達の意見もうかがいながら、丁寧に検討をしてまいりたいと思います。

挨拶は人との交流の第一歩です。地域のお年寄りたちは児童の皆さんと挨拶を交わすことを、毎日の楽しみにしている方も多くいらっしゃいます。

まずはこれからも、お年寄りに挨拶をするなど、積極的に交流をしていただき、引き続き地域の活性化にご協力いただきますようお願いいたします。

西中学校 渡邊優奈議員

本市の日光街道の活性化について伺う

社会の授業で、本市の日光街道は昔、徳川幕府によって整備された五街道の一つとして栄えていたと学びました。とても興味深かったので現地を探索に行ったところ、街道沿いには豊かな時間を過ごせる魅力的なところがたくさんあることがわかりました。現在、市内日光街道の全体店舗数は、およそ100軒ほどなのに対し、営業していない店舗が20軒ほどあり、全体の5分の1を閉めているというのが現状です。

本市は、回遊性の向上や、さらなる観光資源の掘り起こし、観光客等を町中に呼び込むことが課題ではないかと感じました。課題解決のための具体策として、桜、和を活かした外国人観光客のさらなる獲得や江戸をモチーフにした体験型宿泊施設を設置、本市ならではのご当地名産品の物販販売等にさらに取り組むことで、充実した活気のある町並みになると考えました。

それにより、他市町村、または県をまたいでの人口流入と雇用の創出も期待できると思います。私たちの愛する故郷である幸手市が、子どもから大人までみんなが安心して暮らせる街であればよいと思うので、この機会に、日光街道の魅力向上と、PRのための情報発信の方法を私たちは生徒会でも話し合いました。

SNSや動画での情報発信を通じて幸手宿の歴史的な史跡を紹介する等の意見がまとまりました。本市の魅力ある町並みの活性化や特産品の開発等、日光街道のさらなる魅力向上とPR方法について、現状と今後の市の取組の方針についてお伺いしたいと思います。


回答:市長

日光街道のさらなる魅力向上とPR方法について、現状と今後の市の取組の方針についてお答えします。

これまで、旧幸手宿を中心とした幸手駅と権現堂公園のルート上にある観光資源や店舗情報などを掲載した「幸手宿観光マップ」を作成し、その観光マップにリンクさせた「案内表示看板」や「観光ペナント」を設置いたしました。

また、まちなかの名所旧跡を紹介する「幸手宿観光ガイドの会」の皆様のご協力をいただき、市内を巡回し歴史や文化財に触れながら、食事や買い物なども楽しんでいただく「回遊型観光」という取り組みも進めています。

渡邊議員のおっしゃるとおり、幸手市にも、江戸時代に日光街道の宿場町として繁栄した歴史があり、将軍が休憩に使った寺院や街道の道しるべなどが残っています。今度はぜひ、幸手市のPR大使となって「幸手宿観光ガイド」に参加して頂ければと思います。

そのほかにも、旧日光街道沿いの5団体と連携した「埼玉六宿連携スタン プラリー」を実施しているほか、観光協会において、市内飲食店を紹介する「たべある記マップ」の作成、市内を自転車で周遊してもらうためのレンタサイクル事業を実施しております。

渡邊議員の提案された「桜、和を活かした外国人観光客のさらなる獲得」についてでございますが、外国人観光客の最近では難しい言葉で「インバウンド対策」と言っていますが、これについては、全国の市区町村での課題となっています。

昨年の8月に東武鉄道グループの東武タワースカイツリー株式会社と東武タウンソラマチ株式会社の会長と公共交通の在り方や東武沿線の街づくりや観光について意見交換を致しました。

現在の浅草やスカイツリー周辺は既にコロナ前を超える外国人観光客の方がいらしており、いかにその人たちを幸手に呼び込むかがポイントとなると共通認識を持ち、沿線の発展にお互いに協力することを確認いたしました。

幸手市においても、近年の桜まつりにおいては、多くの外国人観光客、特に中国や東南アジアの方々が多いのですが、これらの方々が電車やバスを利用して権現堂桜堤に訪れております。

これは、インターネットの普及により、外国にいても幸手市の綺麗な桜を見ることができ、実際に幸手市に行ってみたいと思う外国人の方々が増えていることが要因となっていると思われます。

最近は、駅から権現堂桜堤まで行く地図などを英語や中国語など、多言語に対応するものを作成し、外国人観光客のさらなる獲得を進めています。

渡邊議員から体験型宿泊施設のご提案をいただきましたが、特に日本の文化に触れる体験ができる催しものは人気があるようです。

どれも素晴らしいアイデアで、これらのご提案を参考にして、今後、外国人観光客を増やしていく対策に取り組み、さらに、SNSや動画を通じて、幸手宿の魅力を発信し、幸手市を訪れた皆さんに、「幸手市に行って良かった。」、「もう一度、幸手市に行きたい。」と感じていただけるように努めてまいります。

それでは、最後に、せっかくの機会ですので、幸手市内で進められています大規模プロジェクトについて、ご紹介させていただきます。

現在、幸手市では、市内全域において、大きく4つの事業や構想の作成を行っています。

一つ目は、圏央道東側の神扇地区の産業団地の拡張で、新たな企業誘致を行いたいと思います。

二つ目は、権現堂川小学校南側の神明内地区の「ゆめファーム全農事業」で、新しい野菜生産農家を育てるためのトレーニング施設を整備します。

三つ目は、上高野小学校南側の上高野地区の土地改良事業で、民間企業が農業施設を整備し、1年をとおして施設野菜を生産します。

最後が、惣新田地区の道の駅総合複合施設で、道の駅や農業を中心とした複合施設の整備で、農業の発展や地域の賑わいを作っていきます。

これらの事業は、今後の幸手市の未来にとってとても重要なものとなりますので、必ず実現できるよう、精一杯、努力をしていきます。

皆さんにも、是非、期待してもらえればと思います。

子ども議会懇談会

子ども議会終了後、今回の議会についての懇談会を行いました。

子ども議員の皆さんからは、「緊張したけど、自分の思いをしっかり伝えることができてよかった」「市の魅力や取り組みを知ることができ、より幸手市が好きになりました」といった感想があがりました。

集合写真1

教育長からは、「地域の方にアンケート調査をするなど自分たちで調べて、データを分析し、質問していることがとても印象的でした。また、パワーポイントを使用して発表するなど、今日までのたくさんの努力と練習の成果が見受けられました」との講評がありました。

子ども議員からの質問の質の高さや、このまちを魅力あるものにしたいという強い市民意識が伝わる有意義な議会となりました。子ども議員の皆さんは、市への自分達の意見や希望を提言することにより、市政への関心がさらに高まった様子でした。

この記事に関するお問い合わせ先

秘書課

〒340-0192 埼玉県幸手市東4-6-8
電話 0480-43-1111 内線223 ファックス 0480-43-7088

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