令和2年度幸手市子ども議会(開催報告)

ページ番号 : 10937

更新日:2021年02月08日

令和3年1月21日(木曜日)【~未来へのメッセージ~私が思う「笑顔で暮らせるまち・さって」】をテーマに子ども議会を開催しました。

開催前日まで、議場を利用しての開催を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下の状況で、新型コロナウイルスによる新しい生活様式への対応が進む中、学校や市役所についても新たな取り組みが必要であり、今回の経験を、今後の学校生活等で生かしていただければと考え、Zoomを使ったオンラインでの開催といたしました。

議会当日は、市内各小中学校の代表児童・生徒12人が各小中学校からオンラインで参加しました。

子ども議会の様子11
子ども議会の様子1

初めに、市長から市政に関する講話と、議会事務局長から議会の仕組みについて説明があり、その後、子ども議員として、日ごろの生活の中で困っていることや気になっていることを、自分の体験を交えながら堂々と発表しました。

幸手中学校、東中学校、西中学校の生徒が議長を担当し、初のオンライン開催にもかかわらず、スムーズな議会運営を行うことができました。

参加校

小学校

・幸手小学校     ・権現堂川小学校     ・上高野小学校

・吉田小学校     ・八代小学校            ・行幸小学校

・長倉小学校     ・さかえ小学校          ・さくら小学校


中学校

・幸手中学校     ・東中学校     ・西中学校

発表の様子

発表の様子

幸手中学校 伊藤束議員

幸手市の街灯設置について伺う

幸手駅周辺や大通りなどは建物も多く、街灯も多い。

しかし、いりくんだ住宅街や田んぼ道には街灯が少なく、学校や習い事の帰り道がとても怖いという声を多くきく。

また、暗いと車を運転している人が歩行者に気付かず事故が起こる危険や犯罪に巻き込まれる可能性が考えられる。

冬のこの時期は日がしずむのがはやく、暗い道を通る人が増える。幸手中学校の生徒も街灯が少ない道で帰らざるをえない人がたくさんいる。

なにかあってからでは遅いため、街灯の設置を検討していただきたい。


回答:市民生活部長

道路についている照明には、大きく分けて2種類あります。

ひとつは車道を照らす道路照明灯、もうひとつは、ご質問にある狭い道路や歩道に設置されている街路灯です。

このうち、道路照明灯は、その道路の管理者が設置します。

県道であれば埼玉県が、市道であれば幸手市が、道路の安全性や自動車の交通量などをもとに、必要な場所に取り付けています。

また、街路灯ですが、市では現在のところ、新たな街路灯については、地域の自治会などにお願いをして、設置を進めています。

その理由は、通学路の危険個所や人目につかない場所など、どこに街路灯を設置すれば安全になるかを、地域の皆さんが一番良く理解されているからです。

そこで市では、街路灯の電気料金や、街路灯を新たに設置する際の費用、またすでに設置されている街路灯を電気の使用量が少ないLED照明に切り替えることに対して、補助金を出すことで、設置を進めています。

学校の帰り道が暗くて怖いという声を聴くということでしたが、街路灯があったほうがいいと思う場所がありましたら、ご家族の方を通して、地域の区長さんに相談されるか、学校や市役所にご連絡ください。

安全で安心なまちづくりを進めていくためには、地域の皆さんと市役所が力を合わせて取り組まなければなりません。

今後も皆さんが安心して暮らせる幸手市を目指して、地域の皆さんと協力して、街路灯の設置を進めていきたいと思っています。

また、ご質問にありましたように、冬場は日が暮れるのも早くなります。

皆さんも、暗くならないうちに帰宅するようにしたり、できるだけ明るい道を通るなど、安全のために、出来ることを心掛けるようしてください。

幸手小学校 関口澪議員

商店街の活性化について伺う

わたしたちは、総合的な学習の時間の中で、「誰もが輝けるそんな社会に」というテーマのもと、小さな子どもからお年寄りまで笑顔で過ごすためにはどうすればよいかということを考え、調べる学習を行っています。

学習をすすめていくうちに、今の日本は「誰もが輝ける社会」とは言えないのではないか、という意見が多く出されました。

一つ目の理由として、年齢や国籍、能力の違いに関わらず、できるだけ多くの人が利用できることを目指した建築や情報、製品などの設計に関するユニバーサルデザインの活用がされていないことが原因ではないかという意見も出ました。

こういった問題について、私たちが住んでいる幸手市ではどのような対応がされているのか、みんなで話し合ってみました。

幸手小学校の学区には商店街がありますが、歩いている人が少なく、シャッターが閉まっているお店もあり、にぎやかさがありません。

商店街が、誰もが気軽に立ち寄れるような交流イベントや、小中学生によるボランティア活動などを通して、子どもたちやお年寄りなどの交流の場として機能すれば、活気あふれる商店街になるのではないかという意見が出ました。

わたしたちは、その一環として、全校で一人一鉢運動を始め、バンジーの花を種から育て、商店街に配る予定です。

そこで、商店街の現状と今後について伺いたいと思います。


回答:市長

幸手市では、「幸手市中心市街地にぎわい創造方針」により、まちなかに、大勢の人たちを集めるためには、どうしたらよいかを考えています。

「今あるお店をもっと楽しく!」「新しいお店を増やしたい!」と考えて、品物を売るお店だけではなく「若い人からお年寄りまでが利用できる、地域の中心となるような施設」を作っていければと考えています。

そのために、市では、幸手市商工会と一緒になって、様々な取り組みを進めていくことにしました。

関口議員のおっしゃるとおり、現在の商店街には、空き店舗やシャッターが閉まったままのお店が増え、昔の賑わいや活気が薄れつつあると、私も実感しています。

幸手市は、江戸時代には日光街道の宿場町として繁栄した歴史があります。

「幸手宿観光ガイドの会」の皆様にご協力をいただき、まちなかの名所・旧跡を紹介して、多くの人に幸手の魅力を再確認して頂き、商店街の活性化に繋げたいと考えています。

また、各地区の商店街の皆さんは、多くのお客様に来ていただくために、夏には「ナイトバザール」、秋には「野菜プレゼント」などの様々なイベントを開催し、商店街を盛り上げていこうとしています。

関口議員の幸手小学校では、「一人一鉢運動」による「パンジーのお花を商店街に配る活動」を予定していただいており、この様に地域の皆さんが、地元の商店街を応援して頂けることは大変感謝しております。

この活動は商店街のイメージが明るくなり、皆さんの想いのこもったお花を見ながら、お客様が楽しく、お買い物ができると思います。

関口議員が考える様に、これからの商店街が「誰もが気軽に立ち寄れるような交流イベント」や「小中学生によるボランティア活動」などを通して「活気あふれる商店街」になるように取り組んで参ります。

今後も是非、皆さんからアイデアを出していただき、ご協力をお願いいたします。

権現堂川小学校 榎本理杏議員

通学路の安全対策について伺う

最近気温が低くなり、通学路のカーブミラーに朝露や結露、霜などがついていることがあります。カーブミラーが曇っている時には、交差点の先が見えません。その交差点は1・2歩前に出ないと見通すことができず、とても危険です。

また、家族と話をすると、車で通勤している両親もカーブミラーが曇っていて、私と同じように危険を感じていることがわかりました。

私たちが安全に学校に通学出来るように、曇り止めなどの対応を要望します。また、今後の通学路の安全確保について伺います。


回答:市民生活部長

榎本議員がおっしゃるとおり、特に冬の寒い季節になりますと、カーブミラーの温度も低下し、ミラーの表面に空気中の水分が結露し、曇って見づらくなります。

これは、すべてのカーブミラーで起こるわけではなく、ミラーの向きや日当たりなどによって発生するものです。カーブミラーが曇る現象は、早朝から皆さんが登校する時間帯にかけて発生しますので、曇ったミラーをご覧になって、不安な思いをされた方がいらっしゃることと思います。

その対策ですが、カーブミラーには曇りにくいように加工されたものもありますので、曇りやすい場所には、付け替えの際に、曇りにくいカーブミラーの設置を進めて参ります。

そのほかにも、道路上に「危ない」などの文字を標示し、運転手に注意してもらう路面標示や、標識を取り付けるなどの交通安全対策を、これからも行って参りたいと考えています。

しかし、カーブミラーや路面標示といった対策は、安全な通行を補助する役割ですので、皆さんも、道路では、きちんと左右を確認するなど、自分の目でしっかり安全確認をしてから、通行していただきますようお願いいたします。

上高野小学校 穐山結議員

幸手市の国際交流の今後の計画について伺う

幸手市には有名な観光地である「権現堂」があり、毎年多くの観光客が訪れます。この魅力を生かして海外の方と国際交流ができないかと考えました。

また、来年にはオリンピックも予定されております。

ベナンをはじめ、様々な国の方と今のコロナでも交流を深める方法として、オンラインを活用して、ドローンや人の視点で撮影した権現堂の季節の花々を紹介したり、リモートパーティーを企画したりしてはどうかという意見が出ました。

さらに、様々な年代の人が外国語を学べるような機会を充実させ、オンラインでの取り組みの中で活かしたり、外国語のパンフレットを作成したりすることができたらよいと思います。

今は、コロナウイルスの影響でできることが限られていますが、そういった状況でもできることを探していくことは、きっとコロナウイルスが収束した後も生きてくると思います。

幸手市としても、お考えになっていることがありましたら教えていただきたく、国際交流の今後の計画について伺います。


回答:市民生活部長

幸手市では、国際交流活動として、主に幸手市にお住まいになる外国籍の皆さんと交流を図るために、様々な取り組みを行っております。

まず、外国の方との交流事業や、語学教室ですが、国際交流を進める市民団体である「幸手市国際交流協会」と協力しながら、日本文化を体験していただくための「茶道・生花・琴体験会」を行ったり、外国籍の皆さんが自国の料理を市民にふるまう「国際交流村」を市民まつりで開催しています。

語学教室は、現在、英語と韓国語の2か国語の教室を開いて、様々な年代の方に参加していただいています。

次に、海外の方との交流について、ですが、穐山議員のご提案にもございましたが、幸手市のホームページの中で、ドローンで撮影された権現堂堤の桜の映像が、動画で見られるようになっています。

また、幸手市のホームページや、一部のお知らせについては、外国籍の皆さんに幸手市のことを知っていただくために、外国語で見たり、読んだりできるようになっています。

しかし、多くの外国の方に幸手市を理解してもらうには、もっと世界に幸手市の魅力をPRしたり、外国語による資料などを作っていかなければならないと考えています。

昨年は新型コロナウイルス感染症のために計画していた多くの国際交流活動が中止となってしまいました。

穐山議員からご提案いただいたオンラインの活用やリモートパーティーなどは、これから国際交流を進めるうえで、とてもよいアイデアだと思いますので、しっかり研究したいと思います。

これからも、国籍に関わらず、誰もが笑顔で暮らせる街を目指しながら、さまざまな文化を体験し、世界の人たちと親しく触れ合えるような事業を進めていきたいと思いますので、機会がありましたら、ぜひ活動に参加してみてください。

東中学校 小竹隼人議員

幸手市の公園作りの取り組みについて伺う

私たちの町幸手には、公園が少ないと思います。

小さな公園はありますが遊具が少ないので、年齢問わずに楽しく遊べる公園の建設、遊具の設置をお願いしたいと思います。

ただ公園を建設しても、人気がある公園を作らないと意味がないと思うので、例えばアスレチックなどの遊びながら体力がつけられる遊具があればいいと思います。

このように公園で体を鍛えることは、大変良いことだと思います。


回答:建設経済部長

幸手市では、「総合振興計画」という、これからの幸手市をどのような市にしていくか、基本的な考え方を定めている計画の中で、公園をつくることや、「公園施設長寿命化計画」という計画の中で、公園や遊具を長く使えるように維持管理をしていくことを考えています。

幸手市内では、新たな公園の計画としましては、平成31年3月に新しくなりました幸手駅の西口駅前にある倉松川という川沿いに、新しい公園をつくる計画があります。

また、桜の名所として親しまれている権現堂公園の行幸湖(権現堂調節池)の西側に、埼玉県が、新しい公園を作っています。

幸手市内には、現在、遊具のある公園と遊具のない小さな公園を合わせて、100か所以上の公園があります。

小竹議員が通学している東中学校の学区内では、木立の「幸手総合公園」には、体育館のほか、陸上グラウンドやテニスコート、野球場が、上宇和田の「宇和田公園」には、複合遊具やロックブロック遊具があります。

また、高速道路である圏央道の幸手インターチェンジ近くの「平須賀北公園」と「平須賀南公園」には、大型の複合遊具や健康遊具があり、さらに、「神扇公園」には、テニスコートがあります。

このように、幸手市の公園には、様々な運動ができる設備や遊具はありますが、小竹議員から提案のあった、遊びながら体力がつけられるアスレチックのような遊具がある公園は、少ないというのが現状です。

小竹議員の質問にもあったように、公園で体を鍛えることは、大変、良いことだと思います。

しかしながら、アスレチック遊具のある公園を作るには、広い土地や設備に多くのお金がかかることから、新たに整備することはできない状況です。

そのため、今ある公園の中で、古くなった遊具を新しい遊具に変えるときには、年齢を問わずに楽しく遊べる遊具や、体を鍛えるアスレチックのような遊具の設置も考えていきたいと思っています。

これからも、皆さんが安全に遊べて、楽しい公園となるようにしていきたいと考えていますので、よろしくお願いします。

吉田小学校 長島輝平議員

大型商業施設の誘致について伺う

吉田地区は、商業施設が少なく、買い物をするときには、市内までいかないと買い物ができません。

また、駅やバス停が遠かったり、運行の本数が少なかったりと、公共交通機関の便も良くありません。

そのことにより、お年寄りや家庭事情により交通手段が限定されている人たちが不便に感じているそうです。

吉田地区に大型商業施設を誘致すれば、交通手段が限定された人への負担が少なくなると思います。

また、交通量が多い4号バイパス沿いに誘致すること、さらに幸手ICや五霞ICが近く、その両方を使えるという素晴らしい立地条件を生かすことで多くの人の利用が期待され、吉田地区のみならず、幸手市全体の活性化につながると思います。

そこで、市に大型商業施設、設置の検討について伺います。


回答:建設経済部長

市では、計画的なまちづくりを進めるため、市街地の活性化や、新たな市街地の整備をどのように行うか、また、一方で、田んぼや、畑などの農地をどのように維持し、守っていくかなど、土地の利用をどのように進めていくのかを考えています。

長島議員から、ご質問があったように、吉田地区の国道4号バイパス沿道に、大型商業施設が建設されれば、圏央道のインターチェンジなどの交通の利便性もあり、多くの人が集まり、また、周辺地域のお年寄りなど、交通手段が限定された方々の買い物などの利便性も良くなり、市の活性化にも、つながるものと考えられます。

しかし、大型商業施設を建設するには、店舗のほか、駐車場などをつくるための広い土地が必要となってきます。

そのため、今まで、おいしいお米がとれていた田んぼや、おいしい野菜がとれていた畑が、減ってしまうという問題もあります。

吉田地区への大型商業施設を建設するには、緑豊かな周辺環境を守っていくことも、あわせて、考えていかなければならない問題です。

市の発展や地域の活性化のために、市全体の土地の利用をどのように進めればよいかを考えながら、今後も、まちづくりを進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

八代小学校 新井小百合議員

タブレットを活用した学習について伺う

今、世界でSDGs(持続可能な開発目標)を2030年までの目標としています。その中のひとつが「4 質の高い教育をみんなに」です。

幸手市でも、1人1台タブレットが活用できるようなると聞きました。

そこで、幸手市の全ての児童生徒がタブレットを活用して、いつでもどこでも学習ができる環境整備計画がどのように進んでいるのかについて伺います。


回答:市長

幸手市では令和3年度から、市内の小中学校の全ての児童生徒が、いつでもどこでもタブレット端末を活用した学習ができるよう環境の整備を進めています。

既にネットワーク等の整備を完了させ、現在、タブレット端末で利用する学習支援ソフトを取り込むための設定作業を行っているところです。

また、先生方においてはタブレット端末を活用した効果的な学習を行うことで児童生徒の皆さんの能力が最大限に引き出せるような、学習方法の研究を行っています。

これらの環境が整備されることにより、例えば、先生が授業で出した問題に対して皆さん一人ひとりの答えや考え方をクラスのみんなで簡単に共有できるようになったり、児童生徒のそれぞれの理解の程度に応じた問題が出せるようになったりします。

また、これまでは、パソコン教室に行かないとできなかった調べ学習が、自分の教室や特別教室、体育館でもできるようになります。

将来的には、タブレット端末で電子化された教科書を使った学習をすることで、例えば英語では生の発音を聞いたり、自分の発音が正しいか判定したりするようになります。

さらに、タブレット端末を自宅に持ち帰って宿題をその日のうちに自宅から先生に提出することもできるようになります。

児童生徒の皆さんが、タブレット端末を活用した新たな学習を通して、資質や能力をより一層確実に育成できるよう取り組んでまいりますので、新井議員をはじめ、児童生徒の皆さんが、世界で活躍する人材に成長してくださることを期待しています。

行幸小学校 小島聖実議員

「子どもの権利条約」に関する取組について伺う

ユニセフの取り組みの中で、すべての子どもたちがもつ権利を定めた「子どもの権利条約」というものがあると知りました。

調べてみると私たち子どもを守っているものだということがわかり、この子ども議会も「参加する権利」の一つだと思いました。

そこで、幸手市では子どもの権利条約」に関する取組や子どものための条約があるのか伺います。

また、そのような取組の中で、子どもの権利が守られていることについて学ぶ場をつくり、広めることができると大人も子どもも笑顔で暮らせる幸手市になると考えます。

私たちが「子どもの権利条約」やそれに関する取組について学ぶ機会があるのか伺います。


回答:教育部長

世界の国々の中には、戦争などで食料不足による飢え、虐待、住む場所がないなど多くの弱い子どもたちが苦しめられています。

このような子どもたちを救うために、国際連合のユニセフが平成2年(1990年)に「子どもの権利条約」を発効しました。

日本は平成6年(1994年)にこの条約を批准しています。

批准とは「日本もこの条約を取り入れていきます。」ということです。

この「子どもの権利条約」では子どもの権利を大きく4つに分けています。

1つ目は「生きる権利」

病気やけがをしたら治療を受けられる権利です。

2つ目は「育つ権利」

考えや信じることの自由が守られ、自分らしく育つことができる権利です。

3つ目は「守られる権利」

あらゆる種類の虐待や搾取などから守られる権利です。

4つ目は「参加する権利」

自由に意見を表したり、グループを作ったり、自由な活動を行ったりできる権利です。

小島議員が調べたとおり、今私たちがいるこの「こども議会」は、4つ目の「参加する権利」に含まれています。

ご質問にある「幸手市版の子どもの権利条約」は現在のところありません。

しかし、幸手市では「子どもの権利条約」の趣旨に基づいて、小島議員やお友だちの一人ひとりを大切にするため、学校の先生、教育委員会や市役所の人たちが、例えば、虐待、差別、いじめ、プライバシーの保護などのルールやしくみを定めたり、様々な形で子どもの権利を守るための環境づくりなどの仕事をしています。

小中学生の皆さんには「平和の作文」「人権作文」「税に関する作文」をお願いしているのもそのひとつです。

また、学習する機会としては、皆さんが「学級のきまり」「友達を大切にすること」について話し合ったり、社会科で「住みよい暮らしと環境」「暮らしと政治を調べてみよう」などで学んだりする機会があります。

また、道徳で「思いやり親切」「生命尊重」「国際理解」等を学ぶことをとおして、お互いの権利を尊重し合う意識を身につけていくことなどが考えられます。

幸手市では、様々な機会をとらえて、多くの人に子どもの権利と人権について理解してもらうよう活動を進め、「みんなでつくる幸せを手にするまち」の実現に努めてまいりたいと考えています。

西中学校 竹内春奈議員

災害時の避難所の備えについて伺う

私は、昨年の台風19号の時に、西中に避難しました。

その時に、もし電線が切れ停電したらどうしよう、照明が消えて真っ暗なのかな、暖房機器はつくのかな、など不安で頭がいっぱいになりました。

私は、その時西中の屋上や屋根に太陽光発電システム等があれば、停電しても照明や冷暖房が使えるので地域のご高齢の方も安心して避難できるのではないかと考えました。

今年は、台風での被害はありませんでしたが、地球温暖化の影響で今後、台風の被害は今まで以上に大きくなるといわれています。

そこで、避難所のライフラインの一つである電気の確保のために、学校の屋上や屋根に太陽光発電システムを設置した方がいいと思うのですが、避難所となる学校施設の防災機能強化についての市のお考えをお伺いします。


回答:市民生活部長

竹内議員がおっしゃられるように、災害はいつ起こるかわからず、夜間や寒い時期に避難することになる場合もあることから、照明や暖房などを含め、避難所の運営には電気が必要であると考えています。

ご提案の太陽光発電システムも、避難所が停電した際の解決策のひとつだと思いますが、太陽光で発電するためには、まず、校舎の屋上や体育館の屋根に、発電するパネルを設置できる強度、つまり屋根がパネルの重さなどに耐えられるか調査しなければなりません。

その結果によっては、屋根の補修も必要になって参ります。

避難所に電気を供給する方法は、太陽光発電も含め、様々な方法が考えられますので、その効果や経費を考慮して、検討する必要があります。

現在、幸手市では、避難所の防災倉庫に発電機を備蓄していますので、いま災害が発生したら、この発電機を有効に活用することになります。

また、避難期間が長期になる場合、電気が復旧した施設へ、避難所をまとめるなどの対応も必要になると思います。

いずれにしても、いざという時への備えはとても大切なことですので、竹内議員のご提案を参考にさせていただき、避難所の運営について、さらに改善を図りたいと思います。

長倉小学校 竹村咲葵議員

ふるさと納税寄附金の活用について伺う

近年話題となっている「ふるさと納税」。

幸手市も納税の対象団体として総務大臣から指定を受けています。

幸手市のふるさと納税返礼品は、幸手名物の「塩あんびん」や、かつて日本一美味しいお米として奨励された「白目米」など魅力的なものがたくさんあります。

また、今年の6月からは、テレビCMでも話題の「ふるなび」を利用して寄附できるようになり、ますます利用者が増えていくことが予想されます。

幸手市のホームページを見ると、昨年度は県内外の多くの方々から支援をしてもらい、昨年の寄附金の総額は、5,594,000円であることがわかりました。

また、集まった寄附金は「子どもたちの教育に関する事業」にも使われる予定であることがわかりました。

クラスで、ふるさと納税寄附金の使い道について話し合ったところ『遊具や校舎の外壁の塗り替えをしてほしい、電子黒板をすべての教室に設置してほしい、新しい本をたくさん購入してほしい』などの声が上がりました。

そのような話し合いをしている中で、昨年度のふるさと納税による寄附金はいったい何に使われたのか、また今後どのようなことに使っていく予定なのか疑問に思いました。

そこで、ふるさと納税寄附金の活用について伺います。


回答:市長

幸手市のふるさと納税の返礼品は、竹村議員が調べていただいた通り、幸手市の魅力がたくさん詰まっており、随時返礼品を追加したり、インターネットサイトを活用して申込方法を便利にするなど、全国の皆さんに知っていただくためにたくさんの工夫をしています。

その成果として、令和元年度は寄附申込み数264件、寄附額は5,594,000円でしたが、令和2年度は、12月21日現在で、寄附申込み数464件、寄附額8,846,000円と、いずれも増えています。

ふるさと納税寄附金の使い道については、寄附をしていただく時に、教育や健康・福祉、環境、農業、財政など5つの分野を選択することができるようになっています。

令和元年度の寄附のうち、使い道を「教育」として寄附いただいた件数は70件、寄附額1,041,000円ですが、その使い道は、市の教育に関する様々なことに使わせていただきました。

令和2年度の寄付金も、皆さんが毎日楽しく学校で学べるように学校の設備を整えたり、幸手市の教育がさらに良くなるよう、様々なことに活用させていただく予定です。

これからも、全国の皆さんに幸手市の教育を応援していただけるよう、ふるさと納税を通じて幸手市の魅力を全国に発信してまいりたいと考えております。

さかえ小学校 佐々木翼議員

市の道路計画について伺う

私は、友達の家に遊びに向かっているとき、思ったことがあります。

それは、歩道と車道の間にえん石がないところがあるということです。

以前、家の近くを歩いているときに、えん石がないため歩道側に車の車輪が乗ってしまっていて歩道の幅が狭くなってしまうということがありました。

この体験からえん石のない場所では交通事故の危険性が高まってしまうのではないかと心配です。

そこで、えんせきがない歩道へのえん石の設置の検討について伺います。


回答:建設経済部長

市内の大きな広い道路には、道路の端の部分に、車道と分けるために少し高くしたり、縁石や柵などをつけたりした歩道が設置されている所があります。

このような、きちんとした歩道の広さの今の基準は、歩行者の安全を考え、最低2mと決められています。

このほか、市内には、縁石などによる歩道がない道路が数多くございますが、このような道路に縁石を設置することは、この基準からも、今の広さのままではできないと考えています。

また、田んぼや畑に面した道路で、農作業のため、機械や軽トラックが一時的に道端に停まるなど、広さの基準以外にも、縁石の設置が難しい道路もございます。

このため、安全対策として、縁石が設置できない道路でも、通学路などでは、車が歩行者に気付きやすいように、道路の端を緑色に塗る「グリーンベルト」と言うものを設置している所もございます。

このほか、できる事といたしまして、「歩行者注意」と書かれた看板を付けることも考えられます。

佐々木議員がご心配されている交通事故の危険性については、安全性が高まるよう、道路や交通の状況を確認して、対策を考えて参りますので、よろしくお願いいたします。

さくら小学校 中里明日香議員

災害に対応できる街づくりについて伺う

幸手市は、台風などで大雨が降ると、冠水してしまいます。

昔は、水害が今より深刻だったけれど、さまざまな取り組みによって改善されてきたことを勉強しました。

クラスでハザードマップについて話し合っている際、「避難所に行くまでの道が冠水してしまうことがある」という意見が出ました。

特に、学区内の緑台2丁目や東2丁目は冠水するのがはやいです。

避難所にたどり着けないのは困るので、冠水対策を強化してほしいのはもちろんですが、早めの避難指示を出してもらう必要があるという意見も出ました。

また、「ペットが一緒に避難できる場所がないから、家にとどまろうとする人が出てきたり、ペットが死んでしまったりするのは命に関わる問題」という意見もありました。

人命が最優先なのはわかります。

しかし、ペットも大切な家族です。すべての避難所ではなく、一部、ペットと一緒に避難できる場所をつくることはできないでしょうか。

幸手保健所のデータを見ると、幸手市の犬の登録数が3500件以上もありました。

被害状況にもよると思いますが、ペットも一緒に避難し、人にも動物にも優しいまちになったら嬉しいです。

以上のことから、特に「これからの水害対策」と「ペット同行・同伴」などを反映したハザードマップの見直しについて伺いたいと思います。


回答:市民生活部長

一昨年の台風19号の際には、利根川が氾濫危険水位に到達し、幸手市で初めて避難勧告を発令いたしました。

その結果、深夜にもかかわらず、多くの市民の皆さんに避難場所に避難していただくことになりました。

台風など、大雨が予想される場合には、気象庁や国土交通省から、警戒レベルという情報が発表される仕組みになっており、そのレベルから判断して、市役所から市民の皆さんに避難勧告や避難指示が発令されることになっています。

避難勧告や避難指示は、できるだけ早いタイミングで出せるよう、これからも十分注意して参ります。

また、市では、台風の場合は、大雨が降り出す前に、あらかじめ学校の体育館などを避難場所として準備し、早めに避難者を受け入れられるようにしています。

次に、ペットの同行避難ですが、中里議員がおっしゃるとおり、避難所でペットの受け入れができなかったため、避難をためらったということもあったようです。

ペットは家族の一員と言われるように、飼い主の方にとっては、かけがえのない存在です。しかし、避難される方の中には、動物アレルギーの方や、動物が苦手で恐怖を感じる方なども、いらっしゃいます。

また、ペットとなる動物の種類も犬や猫に限らないことから、すべてのペットを同伴できる避難場所を開設することは非常に困難です。

現在、避難場所となる施設との話し合いを進めていますが、ペットを同伴して避難された場合については、可能な限りペットの居場所を工夫しますが、人と同じ避難空間には入れないこと、避難の際はケージ等に入れていただくこと等の条件は必要になると考えています。

また、新型コロナウイルス感染症への対応として、密にならないように人と人の距離をとったり、体調のよくない人を分散させたりするとなると、さらに避難できるスペースは限られてしまいます。

そこで、ペットを飼っている方には、普段からペットの受け入れ先や、避難方法を決めておき、大きな台風などの際も安心して避難できるよう、備えておいていただきたいと思います。

なお、ハザードマップの見直しにつきましては、令和3年度に見直しをして、新たに配布したいと考えていますが、中里議員のご意見を参考にさせていただき、日頃の備えや、避難に関する情報をわかりやすくお知らせできるものにしたいと思います。

出来上がりましたら、ぜひご家族でご覧になって、避難についてみんなで話し合ってください。

子ども議会懇談会

子ども議会終了後、今回の議会についての懇談会を行いました。

子ども議員の皆さんからは、「市の取り組みや対策を理解できた」「ほかの小中学校の皆さんの質問を聞いてとても勉強になった」「住むまちについて興味を持つことを大事にしていきたい」といった感想が挙がりました。

懇談会のようす

教育長からは、「初めてのオンラインを活用した子ども議会にも関わらず、落ち着いて発表ができました。とてもいい経験になったと思います。皆さんの考えていることがよく伝わってきて、皆さんの思いや幸手市の都市づくりへの願いなどが再確認できました。」と講評がありました。

子ども議員の皆さんは、市への自分達の意見や希望を提言することにより、市政への関心が高まった様子でした。

この記事に関するお問い合わせ先

秘書課

〒340-0192 埼玉県幸手市東4-6-8
電話 0480-43-1111 内線223 ファックス 0480-43-7088

メールでのお問い合わせはこちらから