○幸手市手話言語条例

令和8年6月19日

条例第15号

手話は、音声言語である日本語と異なる言語であり、手指や体の動き、表情を使って視覚的に表現する言語である。ろう者その他聴覚障がいにより手話を必要とする者(以下、「ろう者」という。)は、物事を考え、コミュニケーションを図り、お互いの気持ちを理解し合うために、また、知識を蓄え、文化を創造するために必要な言語として手話を大切に育んできた。

しかしながら、これまで手話が言語として認められてこなかったことや、手話を使用することができる環境が十分に整えられてこなかったことなどから、手話を使用するろう者は、必要な情報を得ることや意思疎通を図ることに困難を抱え、多くの不便や不安を感じながら生活をしてきた。

こうした中で、障害者の権利に関する条約や障害者基本法において、手話は言語として位置付けられ、更に「手話に関する施策の推進に関する法律」が制定され、手話は国の施策としても位置付けられた。

手話によるコミュニケーションが保障される社会の構築は、ろう者の意思疎通を円滑にし、市民の相互理解に欠かせないものである。

手話が言語であるとの認識に基づき、手話を使用して安心することができ、広く市民が手話への理解を深め、互いに地域で支え合い、“人と人をつなぐ幸手市”を目指し、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、手話が言語であるとの認識に基づき、手話の理解及び普及並びに地域において手話を使用しやすい環境の構築に関し、基本理念を定め、市並びに市民及び事業者の責務や役割を明らかにするとともに、総合的かつ計画的に施策を推進し、全ての市民が共生することのできる地域社会を実現することを目的とする。

(基本理念)

第2条 手話に対する理解の促進及び普及並びに手話を使用しやすい環境の整備は、手話が言語であるという認識に基づき、全ての市民が、互いにその個性と人格を尊重することを基本として行わなければならない。

(市の責務)

第3条 市は、基本理念にのっとり、ろう者が日常生活及び社会生活を円滑に営むことができるよう、手話への理解の促進、手話の普及その他の手話に関する施策を総合的かつ計画的に推進するものとする。

(市民の役割)

第4条 市民は、基本理念にのっとり、地域社会で共に暮らす一員としてろう者と手話を理解し、コミュニケーションを図ることにより、暮らしやすい地域社会の実現及び手話の普及に努めるものとする。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、基本理念にのっとり、ろう者が利用しやすいサービスを提供するとともに、働きやすい環境を整備するよう努めるものとする。

2 事業者は、市が実施する手話に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(施策の推進等)

第6条 市は、次に掲げる施策の推進に関し、必要な方針を定めるものとする。

(1) 手話に関する市民及び事業者の理解の促進並びに手話の普及に関する施策

(2) コミュニケーションの手段として手話を選択しやすい環境の整備のための施策

(3) 手話を学ぶ機会の確保に関する施策

(4) 手話により情報を取得する機会の拡大のための施策及び災害時に備えた情報共有の支援

(5) 学校教育及び社会教育等における、手話の理解及び普及を図るための働きかけ

(6) 手話通訳者の確保及び養成のための施策

(7) 前各号に掲げるもののほか、この条例の目的を達成するために必要な施策

2 市は、施策の推進等に関する方針を定めるに当たっては、市が別に定める障がい者に関する計画等との整合性を図るものとする。

3 市は、施策の推進等に関する方針の策定及び施策の取組に当たっては、ろう者やその他関係者との協議の場を設けるものとする。

(財政措置)

第7条 市は、手話に関する施策を推進するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

(委任)

第8条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、令和8年7月1日から施行する。

幸手市手話言語条例

令和8年6月19日 条例第15号

(令和8年7月1日施行)

体系情報
第9編 生/第1章 社会福祉/第4節 心身障害者福祉
沿革情報
令和8年6月19日 条例第15号