○幸手市空き家等の適正管理に関する条例

平成26年6月20日

条例第13号

(目的)

第1条 この条例は、空き家等が放置され、管理不全な状態のまま放置されることを防止することにより、生活環境の保全及び防犯のまちづくりの推進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 空き家等 市内に所在する建物その他の工作物で、常時無人の状態にあるもの及びその敷地をいう。

(2) 管理不全な状態 空き家等が次に掲げるいずれかの状態にあることをいう。

 老朽化又は台風等の自然災害により倒壊するおそれのあること。

 建築材等を飛散させ当該敷地外にある者の生命、身体又は財産に損害を及ぼすおそれのあること。

 不特定者の侵入等による火災又は犯罪が誘発されるおそれのあること。

 敷地内の草木が著しく繁茂し、除枝又は除草が必要な状態であり、周囲への生活環境を害するおそれのあること。

(3) 所有者等 空き家等の所有者、管理者、相続人又は財産管理人をいう。

(4) 市民等 市内に居住し、若しくは滞在し、又は通勤し、若しくは通学する者をいう。

(所有者等の責務)

第3条 空き家等の所有者等は、当該空き家等が管理不全な状態にならないよう適正な管理を行わなければならない。

(所有者等への助言)

第4条 市長は、空き家等が管理不全な状態にならないよう、所有者等に対し、当該空き家等の適正な管理のために必要な助言をすることができる。

(情報提供)

第5条 市民等は、管理不全な状態である空き家等があると認めるときは、速やかに市にその情報を提供するものとする。

(実態調査)

第6条 市長は、前条の規定による情報の提供があったとき、又は第3条に規定する管理が行われていない空き家等があると認めるときは、当該空き家等の実態調査を行うことができる。

(立入調査)

第7条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、その職員に当該空き家等に立ち入らせ、必要な調査をさせ、又は関係者に質問をさせることができる。

2 前項の規定による立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(指導)

第8条 市長は、前2条の規定による調査により管理不全な状態にあると認める空き家等の所有者等に対し、当該空き家等について適正な管理がなされるよう必要な指導をすることができる。

(勧告)

第9条 市長は、前条の規定による指導をした場合において、所有者等がなお空き家等を管理不全な状態に置いていると認めるときは、当該所有者等に対し、期限を定めて、当該空き家等の適正な管理のために必要な措置を講ずべき旨の勧告をすることができる。

(命令)

第10条 市長は、前条の規定による勧告を受けた所有者等が当該勧告に従わなかったときは、当該所有者等に対し、期限を定めて、当該勧告に係る措置を講ずるよう命ずることができる。

2 市長は、前項の規定による命令をしようとするときは、当該命令に係る空き家等の所有者等に意見を述べる機会を与えなければならない。

(公表)

第11条 市長は、前条の規定による命令を受けた空き家等の所有者等が正当な理由なく命令に従わないときは、次に掲げる事項を公表することができる。

(1) 命令に従わない者の住所及び氏名(法人にあっては、主たる事務所の所在地並びに名称及び代表者の氏名)

(2) 命令の対象である空き家等の所在地

(3) 命令の内容

(4) 前3号に掲げるもののほか、市長が必要と認める事項

2 市長は、前項の規定により公表するときは、事前に当該公表に係る所有者等に意見を述べる機会を与えなければならない。

(行政代執行)

第12条 市長は、第10条の規定による命令を受けた空き家等の所有者等が履行期限を経過しても当該命令を履行しない場合において、他の手段によってその履行を確保することが困難で、かつ、その不履行を放置することが著しく公益に反すると認められるときは、行政代執行法(昭和23年法律第43号)の規定により、自ら当該所有者等のなすべき行為をなし、又は第三者をしてこれをなさしめ、その費用を当該所有者等から徴収することができる。

2 第10条第2項の規定は、前項の場合に準用する。

(応急措置)

第13条 市長は、第6条の規定による実態調査又は第7条の規定による立入調査により、空き家等が危険な状態となることが切迫し、かつ、その所有者等が判明しないときは、危険な状態となることを予防するために必要な応急の措置を講ずることができる。

2 市長は、前項の措置を講じた後に空き家等の所有者等が判明したときは、その所有者等から当該措置に係る費用を徴収することができる。

(協力要請)

第14条 市長は、空き家等の管理不全な状態を解消するために必要があると認めるときは、市の区域を管轄する特定行政庁、警察署長、消防署長その他の関係機関の長に調査、指導、勧告、命令及び公表の内容を提供し、必要な協力を求めることができる。

(空き家等の有効活用)

第15条 市長は、空き家等の有効活用を促進するため、空き家等の所有者等に必要な情報を提供し、協力を求めることができる。

(相続財産管理人の選任の申立て)

第16条 市長は、空き家等の相続人のあることが明らかでない場合であって、当該空き家等の相続財産管理人を選任する公益上の必要があると認めるときは、民法(明治29年法律第89号)の定めにより相続財産管理人の選任の申立てを行うことができる。

(自主的解決との関係)

第17条 この条例の規定は、管理不全な状態にある空き家等に関する紛争の当事者が、双方の合意による当該紛争の自主的な解決を図ることを妨げるものではない。

(委任)

第18条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、規則で定める。

この条例は、平成26年10月1日から施行する。

幸手市空き家等の適正管理に関する条例

平成26年6月20日 条例第13号

(平成26年10月1日施行)